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不登校・ひきこもり解決支援者の現場日記
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自律できない子どもたち
自律とは、自分の中に判断の基準を持ち合わせ、それに従い、自身を制御、コントロールすることで
す。
自制心がなければ自律はできません。
「慎独」というすばらしい言葉がありますが、独りの時ほど身を慎むということです。
人の目が無いときに自分の行動を規制できるのは、自分自身の目です。
“良心”とも言えます。
「天地神明に誓って」と申しますが、天に恥じることのないものが良心でしょう。
現代は、“天”という概念、認識が無くなってきたのではないでしょうか。
「お天道様が見てござる」と言ってたしなめてくれるお年よりも少なくなった気がします。
しかし、何かを祈ったり、感動したときなどは、自然と空(天)を仰ぎませんか?
何かやましいとこがあると、逆に顔をうつむかせます。
「良心は両親が育てる」ものです。
わが子の心の中に良心という規範を与えておかなければ、人の目さえなければ、何でもOKと
いった姿勢を身につけさせてしまいます。
道徳観と倫理観の違いから少し説明してみましょう。
「そんなことしては、人様(世間)の手前恥ずかしいことですよ」というのが「道徳観」であり、
「そんなことは、空恐ろしくてできません」というのが「倫理観」ととらえてください。
自分の行動を照らし合わせている対象が違うのです。
道徳観は、人の目です。
倫理観は、内からこみあげてくるものではないでしょうか。まさに良心です。
“惻隠”という言葉があります。
普通の人間性を備えている者であれば、命あるものを簡単に殺せるはずはないはずです。
人の苦しみを黙って見過ごすことはできないはずです。
この心性を“惻隠”というのです。
誰に見られるではなく、精神的に、生理的に受け付けられない。
それが倫理観です。
「天」という認識をもてなければ、母親(父親)の顔を思い浮かべては、いかがでしょうか。
何かの行動を取る時に、母親の顔を思い浮かべてその行動が取れるかです。
母親が悲しむ顔を見たくなければ、悪いことも、恥ずかしいこともできないでしょう。
吸殻や空き缶のポイ捨て、粗大ゴミの放棄、インターネット上の匿名による悪質な書き込み、
いじめ等など、自分であることが分かりさえしなければなんでもやるといった傾向が強いようです。
道徳観以上に倫理観の欠如です。
とは言っても、その母親(父親)の顔が、行動規制のはどめにならなくなってきているのかも知れま
せん。
惻隠が失われているならば、母親の悲しげな顔にも心を揺るがされることもないでしょうし、逆に
インナーマザーに支配された子どもたちは、母親の人生に取り込まれ、自分を尽くし、自分の人生を
生ききることが出来なくなってしまっています。
その子たちは、自制がはたらかず、自立の前に自律すらできない子になってしまうのです。
両親が良心を育てられない時代になってきているのでしょうか・・・・・・・・・
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(管理者:中光 雅紀) 2010年3月 4日 18:08 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
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癒し系
不登校でも、ひきこもりでも、当事者の青少年たちは、心の傷トラウマを抱え、苦悩しています。
何ものかに怯え、身動きが取れなくなってしまっています。
ストレスに対しての抵抗力もなく、ちょっとしたアクシデントにも背中を向けてしまいます。
そんな様子を見ていれば、心の傷を癒してあげたいと思うのは無理も無いことです。
日本は、毎年3万人以上の方たちが自殺をしています。
子どもへの虐待も4万人以上です。
ストレス社会を超え、トラウマ社会の様相を呈しています。
それを反映してか、癒しグッズやリラクゼーションサロンなどもよく目にします。
不登校、ひきこもり支援のあり方を見ていても、ほとんどといっていいほど、癒してあげることを
第一義に考えられているようです。
自由にできる空間を提供し、無理をさせず、「安心してひきこもれる環境をあたえましょう」と言って
いる方もおられるぐらいです。
メディアで報じられる映像もまた、大抵ゲームをしたり、芸術的な創作活動をしている風景です。
もちろん、安らげる環境を与え、休ませることも必要な時期があります。
しかし、痛みが和らいだら立てるかといったら、そうではありません。
立てる(自立)ためには、癒しとは別なものが必要です。
そういう意味で、ゆっくり休ませる休養の時期に目処をつけ、修養のステップに切り替えていくことが
必要になってきます。
青少年たちが帰っていく場所は、自身が傷を受けた社会です。
保育室のような環境で、全ての負荷から遠ざけた時間を過ごさせるばかりでは、社会へ巣立って
いった時に再び、傷を受けてしまいかねません。
しかも、以前よりさらなる痛手をです。
とはいっても、〇〇ヨットスクールや、〇〇メンタルスクールのような監禁、死亡に至るようなスパ
ルタ系支援は論外です。
とかく人間は、どちらかに偏りがちです。
だからこそ中庸が尊ばれます。
「傷ついているから癒してあげよう」では、癒すことが目的となってしまいます。
目的は、あくまでも自分の足で立っていく、生きていくということです。
青少年たちは、傷つき元気を失くしているのです。
生きていくための根源の気を失っているのです。
元気を取り戻すためには、活かしてあげることです。
活き活きと自分の生命、個性、役割、を活かしていくことです。
個性や役割は独自なものです。
だからこそ価値があるのです。
自身の価値を認識できて、自分の存在を社会の中で活かしていく術を身につけさせることができれ
ば、傷の痛みは和らいでいきます。
傷を受けていたことすら忘れることもできます。
「活かされてこそ癒される」のです。
とかく支援活動している側にも、過去に傷を受けた経験がある方たちが多いものです。
そのせいもあるのでしょうが、慈悲深き観音系の支援法が目立ちます。
しかし、不登校やひきこもりの青少年たちは、様ざまなトラウマ(魔障)に怯え、立ちすくんでいます。
その魔障に対して、忿怒(ふんぬ)の形相で共に立ち向かってあげ、ひっぱりあげてあげる明王系
の支援も必要であることを心得てほしいものです。
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(管理者:中光 雅紀) 2010年3月19日 07:20 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
わが子から背を向けられ・・・
「子どもとコミュニケーションが取れない」「言うことを聞いてくれない」といった嘆きをよく耳にします。
「言っても動いてくれないから長びいた」
こういったご相談の場合、ほとんどそれ以前からの親子間でのコミュニケーションが取れていません。
そもそもが充分なコミュニケーションがなかったところで、子どもが不登校、ひきこもりになったからと、
急にコミュニケーションを取ろうとはかっても、子どもはなかなか聞き入れてくれません。
親に背中を向け、口をつぐんだ途端、もうそれ以上言葉をかけられなくなってしまう親御さんも少なく
ないようです。
返事を期待し、待っているのです。
子どもとのコミュニケーションは、たとえ返事がなくても語りかけ続けることが、場合によって必要なの
です。
子どもは、返事をしないまでも聞いています。
返事をしないのは、親への反抗的な意味合いだけではありません。
自分の気持ちを表す適切な言葉が浮かばないという場合や、考えの整理がつかず、言葉で返せ
ない場合もあるのです。
言葉を発する(意見を言う=意思表示)ことで、それを否定されることを恐れて発しない場合もあり
ます。
否定されることは、拒絶、見捨てられることと捉えてしまうのです。
子どもたちに共通してあるのは、自尊心の欠落です。
自尊心は、自分を支える杖、背骨となります。
その自尊心が健全に育っていなければ、何ものに対しても、抵抗力がありません。
ストレスに対しての脆弱さは、ここから来ているのです。
「自尊心なんかで、閉じこもることなんてあるんですか?」と質問される親御さんもおられますが、
自尊心を崩された痛みを一番知っているのは、親御さんたちのはずです。
わが子が、心を閉ざし、ひきこもり、こちらの呼びかけに何も答えなくなる。
中には、暴力で親を支配しようとする。
わが子がそんな状況になれば、親としての自尊心はズタズタになっています。
そのことで、ますますわが子との距離が開き、ただただ目の前の状況を見過ごしていくしかなくなる。
誰かに頼ろうにも、崩れた自尊心は、それ以上の辱めを受けたくない、傷つきたくないという心理に
なり、親御さん自身が、自分の殻に閉じこもってしまいます。
相談機関に訪れるのは、数年を経過してからがほとんどであることからも、このことが長期化の
ひとつの要因になっていることも事実です。
自尊心を傷つけられた痛みを理解してあげられることができれば、わが子の痛みへも寄り添うことが
できます。
わが子の理解、寄り添いが、子どもに安心感を与え、新たなことへの挑戦の勇気の後押しになるの
です。
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(管理者:中光 雅紀) 2010年2月22日 11:33 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
「ひきこもり」の捉え方をめぐる混乱
社会的ひきこもり対策事業として支援者研修が某市で開催されました。
その中で、「ひきこもり」の捉え方をめぐる混乱として、次の三つが挙げられていました。
①ひきこもりは「状態」であり、「病気」ではないという解釈
②「精神障害を背景としないひきこもりには精神医学的な問題がない」という解釈
③「社会的ひきこもり」はおもに社会的要因を背景とする現象であるという解釈
それぞれの解釈は、それこそ、それぞれの解釈があてはまる「ひきこもり」があると認識していれ
ばいいことだと思います。
見ていますと、「病気か病気でないのか」「障害者なのか」といった論議が盛んになされている感が
あります。
当事者家族や支援者までもが、all or nothing で、生きるか死ぬか思考になってしまっているよう
です。
私がかねて懸念していることは、統合失調症や発達障害といった病理や障害の症状としてひきこも
っているケースと、病理的な背景がなくひきこもっているケースは、明確に分けて議論すべきであり、
解決のための対策が混同されてしまい、それこそ支援者自体が混乱しているということです。
病理からのひきこもりは、医療に任せるべきであり、一般の素人が手を出すべき問題ではありませ
ん。
例えば、強迫神経症が発症し、日常生活が困難となり、ひきこもりに発展したケースと、長期のひき
こもりにより、強迫神経症が発症した場合は、意味合いも、対策も全く違ってきます。
同じ強迫神経症だからと、一緒にはできません。
植物にかぶれて出た湿疹と、内臓の疾患から出た湿疹とを同じにあつかうようなものです。
私共の支援経験では、明らかに病理ではないケースがほとんどです。
それは、当協会が医療機関ではないからでしょうが、恐らく数年、十数年ひきこもっていた事実だけ
を見れば、社会不安障害、対人恐怖といった診断は出てしまうのでしょう。
しかし、投薬といった一切の治療をせずとも(もとより出来ませんが)、社会参加が出来ています。
原因となるものを外していくからです。
病理からのひきこもりは、お医者さまに頑張って頂かなければならない問題ですので、頑張って頂く
として、重要なことは、私共のような立場と、家庭がどう医療機関と連携を取っていくかです。
医療は、当事者本人が来院してこそ成り立ちます。
本人も病識があるからこそ、診断を受けたわけですから、何らかの病名が出るのは多くなるはず
です。
逆に言うと、来院できない状態のひきこもりに関しては、充分な把握ができていません。
ひきこもりという状態は、動けないからこその困惑であって、その状態を理解把握している立場と、
医療機関との連携は、急務の課題なのです。
当事者向け、支援者向けの様ざまな催しを聴いても、どうしても医療分野からの発言者がほとんど
であり、ひきこもり=病気・障害といった印象が発信されてしまっていることを危惧してしまいます。
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(管理者:中光 雅紀) 2010年2月13日 12:06 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
あらたな啓発法?
今日は、11日にひかえた事例劇公演のリハーサルを行いました。
演者は、全て一般の主婦の方です。
一組は、親子での共演です。
20代の青年と母親が、親子役で演じてくれます。
テーマは、『ひきこもりを招く家族トラウマ』という重いものですが、笑いあり、涙ありの痛くて、
ためになる演劇です。
演劇に携わっている方々では、全くありませんが、見事な演技を披露してくださいます。
脚本は、すべて実話に基づいた内容ですが、演者の方々も実際の子育ての苦労を経験してきた
お母さん方ですので、迫真の演技となっています。
今回は、かねて私共で行っているカウンセリングの風景も盛り込んでいます。
リハーサルの模様を見ておりまして、このような形で、子育てを今やっている親御さん方に、是非
観てもらいたいと改めて感じました。
かねて医師や大学教授の講演を聴く機会、また、自分自身が講演を行う機会もあるのですが、
講演といったスタイルより、はるかに分かり易いのです。
これまで、ドラマや映画といった形態のものも観たことはあるのですが、どうしても“創られた”と
いった感がどうしてもありました。
リアリティに欠けるのです。
この事例劇では、私が支援活動で見てきた現場を再現しています。
また、演者の方が体験者ということもあってか、リハーサル中にも感極まるといったことがあります。
先生と呼ばれるような方たちの話よりも、説得力があるのです。
私自身が、演じられている光景を観て、改めて学ばされています。
是非、多くの方たちに観てもらいたいと思います。
芝居見物のような気軽な気持ちで、当事者でなくても、親御さんたちが、いや、お子さんと一緒にで
も観てもらえる機会が増えていけばと願っています。
このブログをご覧になって、事例劇にご関心をもたれた方がおられましたら、是非ご一報頂けたら
と存じます。
◆◆◆“NPOの専門性を活かした青少年健全育成プロジェクト”◆◆◆
~手をつなごう!青少年の健全育成サポーター~
“青少年を見守る大人たち”すべての方を対象にした
◆青少年問題に直接現場で取組んでいる方
◆不登校や非行を体験した保護者の方
◆青少年自身の立場から
青少年の健全育成活動をするNPOが提供する
さまざまな体験型分科会などを行う予定です。
○日時:2月11日(木・祝)10:00~15:00
○会場:クローバープラザ5F研修室(春日市原町3-1-7)
http://www.cloverplaza.or.jp/traffic/traffic.html ※交通アクセス
●講演内容「信じつづければ子どもたちは応えてくれる」
●パネルディスカッション「こどもたちとの関わり方」
①不登校・ひきこもりの解決支援(ひきこもり家族の事例劇&リコーダー演奏)
②青少年とコミュニケーション(グループワーク こどもの夢応援ワークショップ)
③健全育成活動実践(和太鼓・竹のスタードーム体験ワークショップ)
④青少年と大人の交流(トークセッション・大人VS少年のしゃべり場)
○申込・問合せ先
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