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解決支援者の現場日記

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8050問題 長期化のゆくえ ⑩


自尊心が打ち砕かれるのは、過去の失敗によるものが大きいですね。

その誤りや過ちをぬぐい去れないことが自尊心の回復を困難にしています。




親にとって、わが子から背を向けられ、何らの促しも聞き入れられない状態が

あれば、それこそ、親としての存在価値を否定された思いになるものです。

過ぎた自責の念は、過剰な罪悪感を招き、自分を裁き、贖いを始めます。

贖いは、自分に罰を与えます。

罰ですから、楽や喜びであってはならないわけです。

一生面倒をみる。

使役されることで自身から自由を奪うという罰をあたえるわけです。
 



わが子からの信頼を失った者として、唯一親らしくいられるとすれば、

ひたすら世話をやくということだけです。

これが、共依存「イネーブリング」(過度な世話やき)を招いてしまう

のです。

わが子から必要とされることを必要とする状態に至っているので、世話を

やかずにはおれなくなるのです。

また、無意識の内に自分を頼らせ離れないようにすることで、わが子を

コントロールしようとしてしまいます。

無力感からの痛みを少しでも軽減するためです。




自己贖いも、イネーブリングもいずれも長期化を促進するだけです。

再びの誤りを繰り返さぬようにしましょう。






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8050問題 長期化のゆくえ 最終


自分の人生に起こることは、いかなることも基本「自己責任」です。

とかく不可抗力的に起こったことに対しては、まさに被害者として自分には

責任がないということを主張しがちですが、その起こったことに対してどう

対処するかは自己責任なのです。




何事もどう対処していくかでその後が大きく変わってきます。

不登校でも、最初に両親がどう対処するかで復学できるか、ひきこもりに発展

するかが違ってきます。

わが子が登校しなくなった。ひきこもった。

これらのことにどう対処していくかは両親の責任です。

怒るのか、塞ぎ込むのかの感情も親自身の自己責任です。

子どもの責任ではありません。
 



対処に責任をもつということは、わが子の状態から親として問われている、

投げかけられていることを読み取り、それに対しての正しい答えを導き出す

責任があるということです。

わが子が身を挺して訴えている真の意味を見出していく責任が両親にはある

のです。




「困った事態だ。なんとかしてくれないかなぁ」では、責任を何もとって

いないことになりますし、「出たけりゃ、出ろ」

「自分のことだろう。自分で考えろ」
では、判断が自分一人でできない状態

にあるひきこもりには、適切な対処とは言えません。
 
できないことを見極め、手を差し伸べることが親として責任をもつことです。




自己責任とは、結果に対しての自分が作った原因の自覚をもつことです。
 
自分の人生に起こることで、その原因に自分が何も関与していないことなど

あり得ません。

原因に関与しているということは、改善、解決もまた自分の動きしだいで

実現できる
ということです。
 
責任を誰かに転嫁していれば、改善、解決もまたその誰かに委ねなければ、

頼らなければならなくなるのです。
 
人生を丸投げしていれば、8050問題にいきつくのは当然の結果です。




「社会の支援充実を!」と外への要求をする前に、社会からの支援の手が

届く状況にあるのか(振り払っていないか)。

支援を受け入れ主体的に解決していく姿勢ができているか
を、当事者家庭

同士が互いに内に問い直していくことを真っ先に行っていくべきでしょう。

周囲からの忠告に謙虚に耳を傾けることができなければ、事実から厳しい

忠告を受ける
ことになるのですから。






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8050問題 長期化のゆくえ ⑨


自身に必要な気づきを得るために、最も適切な事柄が人生には起きてきます。

そこからの学びは、恵みであり、「有り難し」なのです。

ですから、わが子の不登校やひきこもりもそうです。

親として気づかなければならないことがあるから起こっているのです。




感謝があればこそ、謙虚さがそなわります。

謙虚であれば、反省ができます。

反省すれば、成長できます。

深く反省して、「二度と同じ誤りをおかさない!」と誓うことが大切です。

行動が改まらなければ、自己不信が強まります。

 


実存心理学『あたかも既に二度目の人生を生きているかのように、そして、
あたかも、あなたが今まさに誤って行為してしまおうとしているのと同じ過ちを、
一度目の人生において行ったかのように生きよ』
という言葉があります。
 
これは、過去に行った行為(一度目の人生)の結果として現状が生じている

自覚すること。

現状困難な状態があれば、それは過去の誤った判断、行為によってのもの

あり、それと同じことを繰り返してしまわないように自戒して行動していく

必要があります。

今、わが子に対して行なうべきは、二度目の子育て(育て直し)です。

一度目と同じ行動をとっていては、解決は望めません。




今の行動のありかたは、将来に何かを用意してしまいます。

現状の過ごし方が、将来の準備になっていることを自覚して過ごすことが

大切です。今という時間、機会は、二度とこないのですから。
 



自分の人生に起こるネガティヴな事柄は、「自己の洗浄(クリーニング)」

と認識してみましょう。

洗浄の後は、成長し、美しくなります。

美しくとは、ムダやムリが無く、道理にかなった行動ができているという

ことです。

ですから、洗浄として起こるその事柄に先ず感謝です。




人からいやなことをされた場合も、自分がそれまでに、人に迷惑をかけた

分の見返りとして戻ってきていると捉えましょう。

「お互いさま」なのですから。

ここで相手に報復してしまうと、自己洗浄にはならず、さらにネガティヴな

原因を作ってしまいます。

問題への対処の仕方の誤りを、再び繰り返すことになります。(反復強迫)






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8050問題 長期化のゆくえ ⑧


「わが子が何を考えているのか・・・・ 分からない」と、よく聞きます。

しかし、実は親子で同じ状態になっているのです。

それは何か?




避けている課題を行うことで自尊心が傷つくことを怖れていませんか?       

背を向けるわが子を前にして自尊感情がズタズタになってしまっている

ことも少なくありません。

ですから、これ以上傷つくことを怖れてしまいがちです。




わが子も同じです。

これ以上傷つくことを怖れ、二度と失敗しない生き方、

何事にも挑戦しないという生き方を選択したのです。




であるからこそ、想定している成り行き(破滅的)や失敗への怖れからくる

“慣性(マンネリ化=あたりまえ)”といかに戦うかが重要な課題となるのです。

親子で等しく、「うまくいかない」ことを想定してしまっています。

ですから、わが子が考えていることも、感じている痛みも分かるはずです。




このままでは、長期戦となるひきこもり脱出までのわが子の支えとなる

ことが出来ません。

目の前に起こっている現実をどう受け容れていけばよいのか、さらには、

解決までの長い道のりをくじけそうになる気持ちを立て直しながら、維持

していけるための、問題に向き合う姿勢・態度を学んでいくことが大事

なってきます。




実は方法論以上に最も大事なことは、この姿勢・態度であり、その方法が

功を奏するか否かも決定する
のです。

事態の変化、改善だけを求めるのではなく、自身の生き方の改良を心がけ

ましょう。




家族会を悲嘆の場所、グチを遠慮なく言いあえる場所と勘違いしている

親御さんがとても多いです。

家族会は、この問題に向きあう姿勢・態度を学ぶ場所です。

グチはその場しのぎ的に少しストレスを発散するだけの効果です。

自己正当化責任転嫁とあいまって、確実に目の前の状況をより悪化させ

るだけです。


 
 


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8050問題 長期化のゆくえ ⑦


長期化が進むのは、家族が当事者意識をもたず被害者意識になってしまって

いるからです。

〈わが子の引きこもりに悩まされている親〉という立場に自分を置かないと

いうことです。

降りかかった火の粉ではありません。

現象を起こしている(引き延ばしている)当事者であるという認識をもつことが

大切です。自身の問題と捉えることが重要なのです。




わが子が社会的健康(人を愛する・はたらく)を自然に取り戻すのを待つのでは

なく、問題を共有し、共に成長していくのです。

つまり「共育」です。




問題解決にあたって大切なことは、人生においての事実の前に謙虚になり、

起こった出来事に真摯に向き合う
ことです。

事実の前に謙虚になるとは、自己正当化責任転嫁をしないということです。

その結果を招いた原因には、必ず自身が関わっています。

「蒔かぬ種は生えぬ」です。




現実(のすべて)に対して、心からの反省が必要です。

心からの反省があれば、必ず行動がともないます。

再び同じ誤りを繰り返さないためには、学びが必要です。

学びを続け、成長していくことが、反省の証となります。

これまでとは違い、状況に相応しい対応が出来るようになるための学びが必要なのです。

自己の人生に真摯に向き合う姿勢があるかを改めて見直してみてください。






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8050問題 長期化のゆくえ ⑥


ひきこもり現象の解決のためには、次のような視点をもつことが大切です。

わが子の〈ひきこもり〉に意識が集中してしまい、ひきこもりを何とか

したいとそこに固執してしまいがちですが、ひきこもりを招いた生き方

目を向けるべきです。




ひきこもりは、生き辛さからの痛みからの逃避であり、自己治療の一環です。

しかし、それは決して適切な方法ではないので、満足いく効果が得られません。

したがって、「もっと、もっと」と繰り返し、やがて固定化されるのです。




生き方の歪みは家族も同じで、ひきこもりに巻き込まれていく内に、

親としての尊厳は打ち砕かれ、過度な自責感などにより、事態を静観して

しまう方向へと行きついてしまいます。

ですから、ひきこもりの解決のためには、親自身の生き方の改善、生活の質、

人生の改善が必要なのです。





これまでの自身の生き方が、わが子の現状を改善することに対して無力

あることを認め、明らかに見極めるという意味で、自力での取り組みを

「あきらめる」必要があります。

「良かれ」と思って行ってきたことが、かえって、ひきこもりを固定化し、

長期化、深刻化させたことを認めることが重要なのです。

その上で、新たな生き方、人生の主導権を取り戻し、人生の改善をしていく

ことが求められます。




そのためには、継続的に学んでいく姿勢が必要です。

依存症の自助グループのように、ミーティングに常に参加し、昔に戻って

しまう(酒を飲んでしまう)ことをくい止めるための再確認気づきを得る

機会を自分に与え続けなければなりません。

他者との接触(介入)によるチェック機能を生活に取り入れる必要がある

のです。




自身の見解から少しも離れきれず、わが子の困りごとよりも、自身の

困りごとを優先させ、親自身も社会から孤立してしまえば、長期化して

いくことは自明の理です。







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