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解決支援者の現場日記

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【不登校を引きこもり化させないために】⑤


前回、本気で援助の手を上げる親御さんは少ないという話をしました。

「そんなことはないだろう。みんな困っているはずだ」と思われるかも

知れませんね。

もちろん困ってはいるでしょう。ですから、家族連合会といった組織も

作り、数を集め、国に救援を求めている所もあります。




家族会では、研究者(教授)や精神科医などを招き、勉強会を行ったり、

支援者の情報も集まっているはずです。

それなのに、なぜ10年以上も参加していて事態の改善、解決がなされて

いないのでしょう。

特に会の世話人となっている親御さんほど、在籍年数が長いのですが

肝心の自身の子息の解決はなされていません。

当然、後から新たに参加する家族にとっては、先行く人に希望を見い

出せず、当事者が若い年齢ほど継続的な参加を見送るようになります。

これが、シリーズ③で述べたように平均年齢が上がっていっている理由です。




不登校・引きこもりは、多因子により現れる現象です。

本気で手を上げないのは、他にも複数の問題を抱えていて、そちらに気を

取られ、不登校・引きこもり問題が後回しにされているからです。

例えばそのひとつが、両親(夫婦)間の問題です。

わが子の一大事にも、多くが夫婦間の意志統一、協力関係がはかられて

いません。

こういったことに気が煩わされ、結果目の前の状況は放置されてしまうのです。

いかなる問題に対しても、その解決のためには何が先ず必要なのかは、次に

述べてみましょう。





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【不登校を引きこもり化させないために】⑥


目の前の現実にある問題を解決に導くためには、そのことにおいての無力さ

を認め、本気で「助けてほしい」と手をあげることです。




親御さんたちは、自身の見解から離れられず、その囚われのために日々の

生活がままならなくなってしまっています。

いわゆるお手上げ状態です。

にも関わらず、無力であることを認められなければ、それは否認であり、

否認は、正直さ素直さを奪います。




無力を覚ることは、わが子へのコントロール幻想を捨てるためでもあります。

事実に対して謙虚になり、真摯に向き合う姿勢が大切なのです。

自己都合で、わが子を「復学させよう」「働かせよう」としても、解決

どころか、これまでの繰り返しになってしまいます。




問題は、敵にまわさないことです。

抵抗すれば問題と争うことになります。

問題自体を味方につける。

つまり、問題から何かを学ぶ(得る)という姿勢ができれば、必ずその問題

を越えられます。




正直さや素直さがあってこそ、周囲からの支援をより受けられる受援力

養われるのです。

受け皿が出来ていなければ、援助の機会があっても取りこぼしてしまいます。

「いつか何とかなる」と根拠も無く信じ、頑なにわが家の中だけでやり

過ごそうとしてきた結果が長期化であることに気づいてください。






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【不登校を引きこもり化させないために】④


家族会や勉強会などに参加していることを「罪滅ぼし」と表現していた

親御さんもおられます。




もちろん、解決のために親御さんが様々なことを学習していくことは必要

です。

ですが、ともすると、関連図書を読んだり、家族会での学習が、トランキライザー

となり、それだけであたかも現状が改善されたかのように錯覚してしまう

場合が少なくありません。

ですから、現状の改善がなされないまま、家族会に10年以上も通っている

というケースもあるのです。




不登校者13万人のうち、何のサポートも受けてない子どもは、全体の86.5%。


人数にすると11万2450人だそうです。

この数字が示していることは、改善、解決のために本気で手をあげる親御さん

が少ないということです。

ひきこもりの場合、具体的な取り組みをしているのは0.1%くらいだと思います。




タクシーを止めるために手をあげるように、黙っていてサポート側から

目の前に停車することはないのですから。

なぜ手があがらないのでしょうか?

次に考えてみましょう。






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【不登校を引きこもり化させないために】③


〈8050問題〉と表され、ひきこもりの長期化が問題視されてきています。

「親亡き後・・・迫る現実」といった見出しが新聞などに見られます。




これらが取り上げられる際は、家族会に参加している当事者の親御さんたち

の声がもとになっていますが、10年近く会に参加しているケースもあります。

ご子息の状態は、改善されぬままです。

私の地元の家族会の様子は、よく耳にするのですが、ここでも20年近くの方

もおられます。改善されていません。




現在では、全国規模の家族会もありますが、そもそも家族会の存在目的が

何だろうと疑問が出てきませんか?

もちろん、解決のために当事者家族同士が情報の共有をしたり、励まし

あったり、時には慰めあったりする場ですが、解決につなげる手立てを

共有し合うのがなによりも優先させられるものだと思います。

なのに、なぜ会に参加している間にも長い時間が経ってしまっているの

でしょうか?(もちろん、家族会には当事者本人は通っていません)

不思議に感じませんか?




ある記事には「月日の重みを感じる」とありました。

家族会の調査データでは、平均年齢が年々上昇してきているとありますが、

それは当たり前のことで、時が経てば年齢は自然高まります。

ですから、年齢が高いケースが解決されていき、若年層の引きこもり家庭の

参加者が増えでもしないかぎり平均年齢は、下がらないのです。

つまりこのことが表していることは、改善されている家庭が少ないことと、

比較的若い層の新たな参加があっていないということです。





これらのことが何を意味しているのか。何を物語っているのかが実は長期化

を防ぐ(解決する)ための重要な点を示しているのです。

次回にゆずりましょう。







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【不登校を引きこもり化させないために】②


子どもが不登校になった場合、親は当然その原因を知りたがるものです。

「いじめにあっているのでは?」

「勉強についていけないのでは?」

「友だち関係で悩みがあるのでは?」などなど




これらに対して、支援者側にも「原因追究はあまり意味がない」と述べて

いる方も少なくありません。

「聞いてもほとんど言わない」とこう言うのです。

確かにどの子も、聞いたからとて、すぐに分かりやすく答えてくれるわけ

ではありません。本人だってよく分からないということだってあるのですから。




しかし、だからと言って、原因を知ることが無意味なことは決してありません。

原因をつかめずして、何を解決しようと言うのでしょうか。

決まって出てきます。「今(現状)の改善が重要」と。

最もらしく聞こえますが、これによって原因(病根)はそのままに、単に学校に

戻す、働かせるといったことを至上命題としてしまいます。

「復学して(働いて)よかった、よかった」と肩の荷(?)を下ろした後、数年後

(数か月の場合も)に再び繰り返します。






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【不登校を引きこもり化させないために】①


GW明けは、例年不登校が増える時期ですが、

文部科学省の平成28年度の調査によると、小・中学生の長期欠席している

児童・生徒が20万7600人に達していることが明らかになりました。

そのうち不登校者数は13万人。さらに出席日数の半分にあたる90日以上の

長期欠席者は7万2千人です。

児童・生徒の不登校者の数は、全体の生徒数が減っているにもかかわらず、

平成5年以降増加傾向にあり、小学生で全体の0.17%だったのが0.42%と

2.5倍増、中学生は1.24%から2.83%と2.3倍増えています。

不登校者13万人のうち、何のサポートも受けてない子どもは、全体の86.5%。

人数にすると11万2450人だそうです。



スクールカウンセラーの配置や適応指導教室の設置、フリースクールなど

のサポートが、改善するべくその役割を果たせていないと指摘されても

仕方がないようです。



私どもの支援活動の中でも見えてきているのは、小中学校にかけての長期の

不登校、一旦復学してからの再度の不登校(繰り返し)、兄弟(姉妹)共に不登校、

親もまた不登校経験者といったものです。

さらには、成人の長期ひきこもり者の中に、不登校経験者が少なからずいる

ことも見逃せません。



なぜ、改善されないのか。

昨今は、「8050(7040)問題」という呼称で、ひきこもりのさらなる長期化

も大きく問題視されてきています。

これから少しずつ、このブログで何が見過ごされ、解決できるはずの問題が

いたずらに長期化され、深刻化を招いているかを述べていきたいと思います。






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