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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ トラウマ 9ページ目

ひきこもりを解決するには ④

わが子に変化を起こすために、親がどう変わっていけばよいのかを述べてみましょう。

先ず、生活そのものに変化を加えていく必要があります。

 

 

多くの当事者家庭は、長らくわが子がひきこもっていることが当たり前の生活になってしまっていま

すので、例えば、

会話をしない。

食事を共にしない(食事を部屋に運ぶ)。

昼夜逆転で本人が寝ている時間(昼日中)に、他の家族が静かにしている。

居間を本人が占領し、常にカーテンが閉められている。

など、生活のスタイルが固定化しています。

ここに変化を加えていくのです。

 

 

会話は出来なくても、ドア越しに声をかける(挨拶など)。

食事を運ばず、食卓へ置いておく。

過度に本人に気を使わない。

専業主婦だった母親が、パートに出るとか習い事に通うといったことも有効です。

生活に変化というよりも、もっと言うと生き方に変化を加えるということです。

 

 

これまで、何を優先させて生きてきたかを振り返ってみてください。

私たちは、毎日何かを選択しながら生きています。

いくつかの選択肢の中から、あるものを選ぶには、必ずそこに動機があります。

そのことを選んだ理由です。

 

 

その動機に大きく関わっているものが、「価値観」です。

自身の価値観に基づいて、ものごとの優先順位を決めています。

これをより優先させるべきだという動機に基づき、あることを選んでいるのです。

 

 

わが子の現在の在りようは、それまでの両親の価値観の総和です。

ですから、価値観に基づいて、後回しにしてしまっていたことに、実はわが子にとって、より優先させ

ておかなければならなかったことがあったということです。

 

 

働いて、家族を養っていれば、それで父親の役目は果たしていると思っていませんでしたか?

子どもの個性を見極め、尊重し、可能性に期待していましたか?

自己都合の期待感で、子どもに強要することはありませんでしたか?

自身を守るために、わが子を守ることを後回しにしていませんでしたか?

学歴さえつけていれば、心配ないと思っていませんでしたか?

子どもは自然に育つと思っていませんでしたか?

 

 

これまで、重点を置いていたものを見直し、何が子どもにとって本当に重要なものかを考え直して

みてください。

後回しにしていたものを優先し始めると、何かが変わってきます

 

 

両親の生活(生き方)スタイルが変わらないままで、子どもだけを変えることは不可能なことですし、

都合のいい話です。

家庭の中の空気(雰囲気)を積極的に変えることに努めてください。

 

 

子どもにとって、落ち着ける環境ですか?

安心できますか?

安らげますか?

和めますか?

置きっぱなしにしていたこと、もう一度取りに帰ってみましょう。

 

 

 

 

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ひきこもりを解決するには ③

教育関連の講演などでは、「親が変われば子が変わる」といったような話が、必ずといっていいほど

出されます。

ひきこもりもまた、当事者である子どもが動けない分、「親が変わるべきだ」との論調が多いようです。

 

 

では、実際そう自覚できている親御さんたちは、いかほどでしょうか。

残念ながら、自覚できていない親御さんの方が、圧倒的に多いようです。

私の所にも、「10年かかってようやく先生が言われていたことが分かりました」と言って、尋ねて来ら

れる親御さんもおられました。

 

 

私は、不登校児童との出会いをきっかけに、支援活動を始め、当初「不登校児童専門家庭教師」と

いう形で、全ての家庭に訪問していた経緯があり、家族の状況をつぶさに知りうる環境がありました

ので、ひきこもり支援を始めた当初より、「先ず親が変わること」ということを強く論じていました。

 

 

講演などで、話を聞いた際には、「そうだな。やっぱり自分たち親が変わらなければ」と納得して自宅

へ帰るのですが、普段の生活の中で、「さて?変わるって、どこをどう変えればいいんだろう?」と、

何を変えたらいいかが分からずじまいで、結局わが子の状況が変わることを待つに留まるといった

具合です。

 

 

ひとつには、「親が変わりましょう」と呼びかけた側(支援者など)が、どう変わればいいのかを具体的

に示していないことも原因になっています。

せいぜい、「先ず、わが子がひきこもっていることを受け容れましょう

命を取られた訳ではないのですから、生きていてくれていることに感謝しましょう

信じて待てる親になりましょう。それがわが子への愛です」とか、

それぞれの生き方があるんです。尊重してあげられるようになりましょう

中には、「病気(障害)なんですから、子育てや親の姿勢の問題ではありません

世間体を気にしなくていいんです

なんてことで、「変わる」ということを論じている支援者(?)もあるようです。

あきれるばかりです。

これではかえって長期化を招いてしまいかねません

 

 

ありのままに、わが子のひきこもりを受け容れるのは大切なことです。

目をそらしても、現実の問題はどこにもいきません。

ですが、この「受容」こそ、最も難しいと言えるでしょう。

ですから、受け容れるためには、どう変わればいいかを示す必要があります。

 

 

「生きていてくれるだけでも有りがたい」

確かにそうですが、でも社会生活を延々送らないわが子を、いつまでも慈愛の目で、感謝していら

れますか?

何事も、キレイ事でごまかしてもダメです

わが子への愛だと勘違いして、信じて待っている間に10年を越すようなひきこもりに発展するん

です

 

 

何でも個性や個人の考えを尊重しましょうとやっている内に、社会的な視点を持てない、協調性を

欠いた社会不適応者に育ててしまいます。

 

 

「病気(障害)なんですから、子育てや親の姿勢の問題ではありません」というのは、もう論外です。

世間体をかわすために、わが子を病人にしたててしまうことなんか、あってはならないことです

 

 

こんなことで、本当にひきこもりが解決すると思っておられるのでしょうか?

こんな風に親が変わったからといって、子どもが変わろうはずもありません。

次回から、子どもに変化を起こすためには、どう変わっていけばよいのかを述べてみましょう。

 

 

 

 

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ひきこもり親の会の重要性④

「たらちねサポート」という親の会の目的について述べてみましょう。

自助会として、次の三つの目的があります。

分かちあい

ときはなち

ひとりだち

 

 

それぞれ説明してみましょう。

①「分かちあい」は、当事者家族同士として、痛みや情報を共感、共有するということです。

かねてから、わが子のことを誰かに相談したいと思ってみても、なかなか相談できる相手がいない

ものです。

話を聞いてくれる誰かはいたとしても、不登校やひきこもりといったことの相談となると、された方も

体験者でもないかぎり、どう答えていいものか困惑してしまうものです。

特に、ひきこもるわが子をもつ同じ当事者同志でなければ、痛みに共感しあえることはできないで

しょう。

痛みを理解しあえる他者に出会えるということが、親の会の最大の利点だとも言えます。

 

 

また、それぞれの家庭、家族がたどってきた過程で知りえた情報、「こうやったらうまくいった」逆に、

「こうやったら、よくなかった」

どこの病院はよかった。

この本は参考になった。

このサイトは有益だ。

などの情報を共有することもできます。

 

 

②「ときはなち」は、押し込められた心の開放、許し、自尊感情の取り戻しです。

誰にも相談できず、また、親としての自責の念に押しつぶされそうになっている心を開放できる場

であるということです。

生真面目な親御さんほど、「自分は親としての資格がない」といった感情に陥りやすいものです。

自身を許せず、背を向けるわが子を前にして自尊感情がズタズタになってしまっていることも少なく

ありません。

このままでは、長期戦となるひきこもり脱出までのわが子の支えとなることが出来ません。

ひきこもる子どもたちも、同じように自分を許せずに苦悩しています。

親自身が、自分を許していく術を身につけ、自尊心を取り戻していかなければ、わが子にもそれが

出来るように導いてあげることが出来ませんので、それをここで学びます。

 

 

③「ひとりだち」は、子離れです。

不登校やひきこもりの親子は、「共依存係」になっていますので、互いが親離れ、子離れできて

いません。

動かぬわが子に対しての世話やき行為(イネーブリング)が、子どもの自立を阻んでしまいます

親御さんが、自己責任に基づき主体的に行動することで、子離れを実現します。

適切な援助と有害な救済を見極められる目を養い、現状改善の一歩を踏み出すためにも、主体性

を発揮し、先ず自ら先に動き出すという姿勢が大切です。

 

 

「たらちねサポート」は、自助会(セルフヘルプ・グループ)です。

自助」ですから、単なる慰めあいの場ではなく、自らを助けられる力を養っていくための学びの場

です。

「たらちねサポート」が一般的な家族会と一線を画するのは、特にこの部分です。

親御さんたちが、自助力を備えていくことで、わが家の問題を解決していくのです。 

 

 

 

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ひきこもり親の会の重要性③

「たらちねサポート」で学んでいくことをお話ししましょう。

 

 

私が若い頃カウンセリングを学んだ時に、教わったことは、カウンセラーとしての知識技術態度

です。

「たらちねサポート」では、主に知識態度を共に学びあいます。

 

 

知識」は、ひきこもり、不登校という現象を理解するための知識です。

適切な態度で、ひきこもるわが子に接することができるようになるためにも、一にも二にも理解です。

現象の理解がなければ、わが子への寄り添いができません。

痛みへの共感ができません。

 

 

いつになったら、働くんだ!

いい加減にしろっ!

とっとと、出て行けっ!

といった言葉は、理解が足りないからこそのものです。

 

 

青年たちの共通した親への訴えは、「親の無理解への無念さ」です。

ただただ、「分かってくれない」という嘆きです。

 

 

青年たちは、不登校やひきこもりを始めたころの親の対応の話をよく聞かせてくれます。

どんな態度で親が自分に接したかをです。

それほど、この時の親の態度は、後々まで子どもたちの記憶に刻まれます。

あらかた不適切な態度になっています。

だからこそ、話に出てきますし、この態度から新たな傷(トラウマ)を抱えてしまっているのです。

 

 

何が不安なのかを確かめることもなく、強引に学校へ連れて行ったり、たまたま体調を崩した時に

「不登校なんかするからだ」と言ってしまったり。

いずれも、本人の不安や苦痛には関心も向けず、学校へ行けていないことを責めています

こういった態度では、子どもに罪悪感を抱かせるだけで、「悪い子」といったレッテルを貼っている

ようなものです。

痛みを伴う苦悩を親に理解してもらえない気持ちを想像してみてください。

想像を絶する苦悶です。

 

 

「たらちねサポート」では、毎月一回の定例会時に行われる学習会の中で、ひきこもり、不登校現象

の徹底した理解のための学習を行います。

部屋から動けない状態から、社会参加、回復まで直接かかわってきている支援者だからこそ、知りえ

ている実際知識をお話ししています。

実際知識というのは、最初から「病気ありき」といった診断(ラベリング)や病気の説明、抽象論、一般

論、具体性を欠いた精神論などではありません。

体験的な裏づけをもった、実際に役立つ活性化された知識のことです。

 

 

また、学習会とは別に、毎月第三火曜日に行われている講習会では、主に事態を「受容」できるため

の学びを行います。

解決のためのスタートラインは、「問題の受容」です

長期化の最大要因は、この受容ができていないことです。

「わが子が学校に行けていない」

「わが子がひきこもっている」

といった事実をいつまでも受け容れられていないことです。

 

 

目の前に起こっている現実をどう受け容れていけばよいのか、さらには、解決までの長い道のりを

くじけそうになる気持ちを立て直しながら、維持していけるための、問題に向き合う姿勢・態度を学ん

でいきます。

実は最も大事なことは、この姿勢・態度なのです。

その方法が功を奏するか否かを決定するのが、この「姿勢・態度」なのです

 

 

知識・技術・態度」の中のもうひとつの「技術」の学習は、「家族援護士講座」で習得できます。

詳細は下記をご参照ください。

 

 

 

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ひきこもり親の会の重要性②

親の会の存在目的からお話ししまょう。

 

 

先ず何よりも、全体的に進んでいる長期化を食い止めることです。

長期化というのは、同時に高齢化を意味します。

もちろんその高齢化は、当事者の若者たちだけではなく、両親もです。

親亡き後の本人の生活維持の備えをどのようにはかっていくかが深刻な問題であり、内閣府も

ひきこもり支援者読本」の中で提案をまとめています。http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/hikikomori/handbook/ua_mkj_pdf.html

 

 

長期化することでのメリットは、もちろん何もありません。

それどころか、精神疾患などが発症してしまう恐れもあります。

ところが、困ってしまう事態(長期化)を招いてしまっているのが、当事者家族であることが、意外に

認識されていません

 

 

では、どう招いてしまっているのか。

現状の改善に対して、「本人が動かないから、どうしようもない」としてしまっていることです

「動かない」という不満だけで、「動かす」「仕向けていく」という発想がありません

そう言うと、「言っても聞かない」と親御さんからは返ってきます。

もちろん「動きなさい」と言って、「はい、動きます」とならないのは、当たり前です。

ひきこもりという現象の理解が必要になってくるのです。

 

 

「ひきこもり」という現象は、親子でセットなのです。

当事者”と言った場合、そこには親も入っているのです。

ですから、部屋にいるひきこもる者だけを問題視し、どうにかしようと働きかけても、根本的な解決

には至りません。

その部屋の家主(環境提供者)である親へのケアを忘れてはならないのです。

 

 

親御さんが罹っている病は、“ひきこもる子をもつ親”という病です。

幸いにも、親が罹っている病の方は、外への外出や人と会うことがまだ出来ます。

インフルエンザに罹っても、自分で病院へ行けますから治療ができますね。

それと同じで、“ひきこもる子をもつ親”の病は、解決できる場へ出向くことができます。

先ず、親御さんが、適切な専門家(医者ではありません)から、“ひきこもる子をもつ親”という病に

罹患していることを診断してもらって、さらには、その病の特徴、性質を説明してもらい、直していく

ことで、ひきこもるわが子が動けるようになっていきます

 

 

ですから、ひきこもりの解決のためには、当の本人がまだ動けない(外出できない)状態でも、何も

心配いらないのです。

アウトリーチ(訪問支援)や、事業仕分けではかなく消えた合宿型の「若者自立塾」の発想は、この

点の認識を全く欠いた発想と言わざるを得ません。

 

 

そういう意味でも、親の会という場に先ず足を運ぶことが解決への第一歩となります。

しかし、その場が、単なる慰めあい、グチのこぼしあいの場では解決へ至りません。

たらちねサポート」は、問題を自覚できる家族の集まりです。

言わば、“ひきこもる子をもつ親”の病を自覚できている親御さんの自助グループです。

自助ですから、自らが自らを助けられる学びができる場です。

天は、自ら助くる者を助く」という言葉もありますが、天とは、「道理」です。

つまり、自らの問題は、自らが主体的に責任をもって解決していくことが、ものの道理だということ

です。

道理にそって生きる者は、道理が守ってくれるのです。

次回、「たらちねサポート」では、どのような学びをしていくかをご紹介してみましょう。

 

 

 

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ひきこもりからの学び

不登校やひきこもりの問題を単純化して表現すると、「動かないわが子をどう動かすか」であろうと

思います。

 

 

どうにかしないか!

いい加減にしないか!

と言ってもなかなか思うように動いてくれない。

 

 

当人(わが子)がやることだから、その気になるのを待つしかない

どうやったら、やる気が出るのか?

こう考えている間に時間ばかりが経ってしまい、気づいたら登校しないまま卒業を迎えたり、未成年

が成人になったり、青年が初老に至ってしまっていたということが少なくありません。

 

 

過去と他人は変えられない」と申しますが、親の都合通りには、動かせるものではありません。

 

 

何度言っても動かない」といった嘆きはよく聞かれますが、自分自身のことをここで考えて頂き

たいのです。

夫婦の間で、親子の間で、家族から何度も言われてきたことで、変えられぬままになっていることは

ありませんか?

家族から改善(変化)を要求されたことで、未だ変えられぬままになっていることが何もないでしょう

か?

 

 

開けたら閉めてよ

使ったら片付けてよ

言ったら守ってよ

たまには手伝ってよ

何か言ってよ

一緒に考えてよ

何度も言わせないでよ

こんな言葉を幾度と無くかけられたことはありませんか?

きっとあるでしょう。

 

 

人のふり見て、わがふり直せ」という言葉もありますが、わが子は自分と同じ態度をとっている

ものです。

親の言うことは聞かないが、親がしている通りにする」とも言われます。

言葉よりも実際の行動を真似してしまいがちですから、模範となるべき行動をとっていくことが大切

です

 

 

山本五十六でしたか、「やって見せ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ

という有名な言葉があります。

この「やって見せ」が大切ですね。

 

 

いやなことから目をそらさず、しっかり向き合いなさい!

目の前のわが子のひきこもり問題から目をそらしていませんか?

失敗を恐れず、勇気を出して挑戦しなさい!

わが子にはたらきかける事をためらっていませんか?(反発されたくなくて)

わがままばかり言わず、周りのことも考えなさい!

自分の都合を子どもに押しつけたことはありませんか?

人の話をちゃんと聞きなさい!

子どもの話に関心をもって、聞いていましたか?

はっきり言わなきゃ分からないでしょ!

子どもに分かるように、言葉で伝えていましたか?

口のきき方が悪い!

感情的に子どもを叱りつけたりしていませんでしか?

物にあたらず、口でいいなさい!

感情にまかせ、物を投げていませんでしたか?

 

 

これらすべて、子どもを諭す前に、親御さんがしっかり振り返らなければならないことです

自分自身が出来ていなくて、子どもだけにそれを強要することはおかしなことですし、当然子ども

は納得しません。

 

 

今のわが子の状態から、自分自身の姿を見直すことが必要です。

自分と全く同じことをやっているという自覚のもとに、それを改善していくといった手本を先に示して

いくことが大切です。

「動ない」と見るから、本人の意志に頼ろうとするのです。

「動ない」と見れば、自分(親)が動くしかありません。

やって見せ」です。

そのうえで、子どもがやれたら、「あたりまえ」ではなく、しっかり褒めてあげるということです。

そうすれば、必ず子どもたちは、動き出します。

 

 

 

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ひきこもり20年の当事者の生の声④

ひきこもり現在進行形の青年の手記最終です。

 

 

引きこもり後半は基本的に頭の中が、ボーっとしているような状態が続いていました。

父方のおじいちゃん、おばあちゃんが亡くなり、母方のおじいちゃんとおじさんが亡くなった

時(当然葬儀には出てません)も、両親が癌になった時も何も考えず、自分とは関係ない所で

起きている事の様な感覚でした。多分感情(喜怒哀楽)も顔の表情も無くなっていたでしょう。

もう如何でもいいと思っていた割には、潔癖症は相変わらずでした・・・。

でも母方のおばあちゃんが倒れた時、現実に引き戻されたように思います。

特におばあちゃんは優しかったと思います。

十代後半辺りには家で顔を会わせる事も無くなっていました。こんなのが孫ですからね、顔

見せなんかできません。見舞いも行く事も無く今に至ります。

自分の周りで、少なからず関係のあった人たちが段々亡くなって行く。

何時か自分が一人になってしまった時の事を考える際になった時、本気で死を意識し出した

のかも知れません。そういうことを考えると更に動けなくなって行きました。

(中 略)

〔楽に・確実に・簡単に〕そんな事ばかり考え、ほんと生きる事よりも死ぬ事に一生懸命でし

。外出する時には、玄関の前で息苦しくなり出て行くのに、ドアの前で深呼吸をして勢い

をつけないと、外に出れなくなっていました。外に出ても妄想・思い込みが出て、周りの人間

が敵に見える・感じる様に、自分だけが孤立しているような感覚になる、そんな感じがして体

が固まってしまう、何度もそういう感覚に襲われて自分の中の感覚が、変になって行ったよ

うに思います。

ニュースで引きこもりの人と思われる人が、親を殺したり、逆に殺されたりする事件を目に

する事があります。自分自身も頭の中で、親を殺したり、逆に殺されることを考えてしまって

いました

外でもおかしな感じで、家から店、店から店までの記憶が抜けてたり、冬の夜寒い中何を

する訳でも無く、ボーっと突っ立っていた事も有りました。

そのうち頭の中は、常に霧がかかっているような状態になって、思考が鈍くなります。

説明するのが難しいのですが、血液検査でサラサラした血液と、ドロドロした血液があれば、

自分の頭の中はドロドロの状態で、自分に話しかけられても、自分のことととれない、他人事

のような感じがして、自分が自分でないような感覚でした

しまいには、何も可笑しい事も無いのに笑えて来たり、外で仲の良さそうな家族連れを見て、

微笑ましく思えたりしたのに、次の日には酷く憎らしく「何お前らは笑っているんだよ」と敵意

丸出しで思ってしまっている自分がいました。

今となっては、「馬鹿じゃねえの」と思いますが、この時は、もしもの為に死に場所を探しに、

近くの山に登ったりしていました(笑)。

首吊りの予定でしたが、実際登ると首が吊れそうな木が無い!そのうち死ぬのも面倒にな

ってしまいまた何も考えない様にしていきました

もう死にたいというよりも、消えてしまいたいという感じになっていました。

ボーっとする状態は、今も何故か寒い時期になると、こんな感じになる事も有ります。

 

 

身内の冠婚葬祭に出席しないケースはよくあります。

ひとつは、現状のことを根掘り葉掘り聞かれることがいやだからです。

下手すれば、説教だってされかねません。

この青年も「こんな孫ですからね」と言っているように、恥辱感から到底顔向けが出来ないという

ことです。

 

 

父親の定年や両親のどちらかの死などがあれば、さすがに動き出すだろうとっいった考えも多く

聞かれますが、現実はあまり期待できません。

東日本大震災の折、津波から逃げなかったひきこもり当事者もいたぐらいです。

30代となれば、多くが父親は定年を迎えています。

ですが、その多くが定年前から ひきこもっています。

現状認識現実検討が困難な状態にありますから、人ごとのようにしか取れなくなってしまって

います。

母子家庭で、10年ほどひきこもっていて、母親は体に障害をもっているにも関わらず、「母は心配性

ですから、私は何も悩みはないので、母をカウンセリングしてあげてください」と言った30代の国立

大学出の青年もいました。

 

 

青年たちが「死」を口にする時、それは「存在を消し去りたい」といった気持ちを表していることが多い

ようです。

「死」そのものを望んでいるというよりも、今の存在を消して、別の存在になりたいということです。

いじめ自殺が頻発した時に、今時の子どもの死生観などが報道されていたことがあります。

「死」を考えるのは、苦しみから逃れ、一度死んで次にいい境遇に生まれ直したい(再生)ということ

が言われていました。

 

 

「死」そのものは、未知の領域ですから、あくまでも自分が想像するものであって、食べたことがない

ものを「おいしいから食べたい」と思わないのと同じで、経験していない「死」を望むのではなく、“今”

をリセットとして、白紙に戻したいということです

社会へ入るためには、過去の記憶が全て無くなるか、別の人格にならない限り無理だ」と言った

青年もいました。

目的は、リセット(特に失敗体験による傷つきの)です。

ですから、死を願ったからといって、すぐにそうするわけではありません。

未知の「死」に向かうことは勇気のいることですし、死ぬための痛みは恐怖でもありますから、それが

抑止となります。

 

 

毎日毎日「くだらねー・糞つまんねー」が口癖の様になっています。

周りの人は一体何が楽しくて生きているのでしょうか?

毎日しらけた感覚しか無いような気がします。

やっぱり俺、自分も含めて人間があまり好きじゃないみたいです。

 

 

 生きていくことに意味を見出せなければ、生きていく意欲もわきません

青年が最後に記した「自分も含めて」好きじゃないと述べている、ここに約20年間のこの青年の

生き方を招いてしまった本質が表されていると思います。

 

 

人間があまり好きじゃない」というのは、20年間がこうさせたでしょうし、こうでも思わなければ

辛いからでしょう。

人の温もりを期待し求めれば、それが得られない現実が恨めしくなります

「人間が好きじゃない」と自分に言い聞かせ、いっそ求めない方が少しでも傷つかないですみます。

 

 

この青年は、中一ギャップが原因と始めに書いてありましたね。

急激な環境変化に適応できず、その後20年間、今もなおひきこもり生活から脱することができない

原因がそれだけだと思いますか?

そもそも環境変化に適応できなかったのは何故か?

 

 

自分が好きじゃない」というのが、その答えです。

自分を肯定できなければ、自分を大切に出来ませんし、雑に扱います。

自分の価値を見出せませんので、誰からも必要とされないと感じるでしょう。

誰からも関心をもってもらえず、自分を待ってくれている人がいないと感じる人間が、苦労をしながら

生きていくことに意味を見出せるでしょうか?

 

 

周りの人は一体何が楽しくて生きているのでしょうか?

生きていくことへの意味を見出せなければ、 充実した楽しい日々を過ごしている人間の感覚は、

到底想像もつかぬことだと思います。

痛みから回避する生き方を選んでしまうと、人生の味わいも感じられなくなります。

そうすると、

くだらねー・糞つまんねー

 といった言葉しか出てこなくなるのは、言わずもがなです。

 

 

 

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ひきこもり20年の当事者の生の声③

引き続き青年の手記をご紹介します。

 

長くひきこもっていると、いろんな所に支障が出て来ます。

健康と対人関係など自分の場合もおかしくなっていました。

まず対人関係、性格にもよるんでしょうけど、とにかく喋れない、もともと喋る方では無いの

で、人と喋らなくても何てことは無かったのですが、必要な時に声が出なくなります

家にいても親とも顔を合わさず話さない、話がある時でも会話は必要最小限だったので、

外で慣れない人と話す時は、緊張して相手の目を見れない・思った事が口に出て来ない・

大きな声が出せなくなって、挙動不審に見えたと思います。

情けない話ですが、年相応の知識・経験・常識も無く、一人では役所関係の手続き一つ出来

ません。

たまにテレビで、自宅で亡くなった親の遺体をそのまま放置して、逮捕された人が「如何した

らいいのか分からなかった」と供述したというニュースを見た時、「あー自分もこうなるな」と

思う事もありました。

(中 略)

次に今でも続いている癖というか病気というか、なかなか治らない事があります。

妄想癖潔癖症です。

まず、妄想癖、多分引きこもる前からやっていたと思います。

まあその頃は子供が自分の将来の夢を思い浮かべるような程度、引きこもってからは現実

逃避手段として、起きている間はずっと妄想をしていました

現実はダメ人間でも、妄想の中では超人ですよ(笑)。

筋トレの最中も、歯医者で歯を削っている最中も妄想妄想・・・・・。

そのうち妄想のし過ぎで、現実かどうか分からなくなる・妄想をコントロールできなくなるよう

になってしまいます。

(中 略)

引きこもっている間に、世の中ではいろんなことが起こっていました。

湾岸戦争が起きたり、阪神・淡路大震災が起きたり、二十一世紀になったりと、色々・・・。

自分は何も変わらず、ただ年を取っただけ、二十歳になり三十も超えても、何も変わらず

いました。

毎日毎日何の刺激も受けずにいると、無気力・無関心・無感動と何に対しても興味がなく

なって、如何でもよくなってきます

自分の誕生日すら、なんとも思わない・考えない、思考自体が停止してしまう状態でした。

動作も遅くなり時間だけがかかって、今まで出来ていた事も出来なくなって行きました。

よく引きこもると、そこで時間が止まってしまうと聞きますが、何も変わらないんじゃないん

です。

何もしないでいると、知力・体力とも退化する一方です

引きこもっていても、日頃から何かしている人と、何もしていない人では能力的にも、意識的

にも違ってくるのは当然だと思えます。

それは本人の性格か、周りの環境の問題かは分かりませんが、人間生きて行くには、何ら

かの刺激が必要みたいです。

死んでいるみたいに生き、寿命が終わるのをただ待っていた感じでした

 

 

では、解説しましょう。

私が現在関わっている青年の中にも、二年以上も声を発していない青年がいます。

声どころか、顔すら家族に見せていません。

私とはいつも筆談でカウンセリングをしています。

 

 

また、人から中傷されたことをきっかけに、自分から人を避け、会話をしなくなってひきこもり、数年

経って会話の要領を得なくなってしまった青年もいます。

この青年は、「挨拶をされてもどう答えていいのかすら分からなくなった」

「声をかけられただけで、緊張から嘔吐してしまうようなこともあった」と言っていました。

 

 

前回も妄想、思考停止についてはお話ししました。

この手記の青年も言っているように、妄想の中では超人にもなれます。

昼夜逆転でネット依存になっているようなひきこもりのケースでは、より現実と妄想の区別がつかず、

仮想の世界にいってしまっている危険な状態もあります。

 

 

妄想は、考えているというよりもイマジネーション想像の世界です。

ビジョンとして、そこに遊泳しています。

考える。思索するといったことは、ほとんどやらなくなってきます。

死んでいるみたいに生き、寿命が終わるのをただ待っていた感じでした。

この言葉は、ひきこもり状態の青年たちの心の中をよく言い表していると思います。

 

 

ひきこもりは、社会的には「死」を意味しています。

生きていることは、食事や睡眠をとっていれば自然と身体が生命を生かしてくれています。

自分でやっていることは、口に食物を放り込んでいることだけで、あとは全て身体が生命を維持して

くれています。

そういう意味では、生かされているんです。

私たちは大したことはやっていません。

 

 

しかし、生きていく。より良く生きていくためには、主体的な努力が必要です。

ひきこもる傾向にある若者たちは、変化への適応が困難な者が少なくありません。

ですから、変化を避けようとします。

また、新たなことへの挑戦は、失敗を伴いますので、失敗からの傷つきを過剰に避け、何もしない

という選択(それがひきこもり)を取ります。

結果、小さな失敗を避けたために、大きな失敗(ひきこもりによる代償)をしていることに気づけない

でいます

 

 

また、時の経過といった変化にもうとくなり、年齢に応じた覚悟、責任感がもてず、自分が置かれて

いる社会的立場の認識ができず、「ひきこもりは何か迷惑でもかけているでしょうか?」と臆面もなく

主張します。

40代で、年金生活者の両親に扶養されていてもです。

依存的にしか生きられなくなっているので、より良く生きていくための主体的努力ができず、まさに

死んだように生きるしかできなくなっているのです

 

 

食事と睡眠をとっていれば、生きながらえることはできます。

しかし、生命は生かされているものですから、それだけではそこに主体的な我がありません。

生かされている意味を自覚する。その意味を実現するためのはたらきをしていくことが生きていく

ということではないでしょうか。

 

 

人は様々な価値観をもって、意味を感じ取り、主体的な自由な選択ができる生き物です。

それが人としての尊厳性とも言えます。

その尊厳性を失いかねない、ひきこもるという生き方を見過ごしてはならないのです。

社会的な死の淵にある青年たちを再生(よみがえり)させていくことは、急務の課題です。 

 

 

 

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ひきこもり20年の当事者の生の声②

前回に引き続き青年の手記をご紹介しましょう。

 

テレビを見てゲームをして、CDを聴いたりラジオを聴いたりして時間を潰していくだけです。

ずーっとこんな生活で、一応は中学を卒業する形になっていますが、殆ど学校には行って

いません。他の人たちが高校に通っているのが、とても羨ましく思えました。

なんで俺、こんなんなったんやろう」と何回思ったかわかりません。

部屋にずっと引きこもっていると、一日が長く感じるようになります。何もせずにじっとして

いるのは、かなりのストレスになっていたと思います。

現実逃避するために妄想するようになり、大声を上げたり壁を殴ったり時には母親に危害

を加えたり(殆ど脅すような感じで)金を無心したりする様になりました。

家の中でも自由に歩き回れるわけではなく、親(特に父親)が外出するか寝室に入らないと、

自分の部屋から出る事も難しい状態でした。

今の自分には考えられませんが、風呂に入るのも歯を磨くことも一週間に一回、酷い時には

二週間に一回という時期もあり、風呂に入るのは外出する前と決まっていて、よくこんな生活

をしていたなと今は思います。

(中略)

ここから生活のリズムが崩れ、いつの間にか昼夜が逆転した生活を送るようになります。

夕方の五時か六時ぐらいに起きだし、テレビを見たりゲームをしたりして時間を潰し夜中には

ラジオを聞いていました。

外出するのも、ほとんど夜になり昼間に出るのは、天神や博多駅付近の店に行く時だけ

です。

また部屋にこもり始めた頃は、母親がつくった料理や、買ってきた弁当などを食べていまし

が、いつの頃からか食べなくなっていました

何もせず寝ているだけでも腹は減るので、この頃は二日に一回の割合で三・四時間程外出

し、食べ物などを買い溜めしていました。

夜、暗い道を歩くのは最初怖かったです。でも慣れてくると昼間外に出る方が、苦痛に感じる

ようになります。何故かと言うと、人の目が気になる様になっていたからです。

自意識過剰だとは思いますが、外に出ると人に見られているような気がして自分の事を

笑っているんじゃないかと思い込むようになっていました

人の笑い声を聞くのがとても不快に思え、自分には関係なくても笑い声が聞こえるたびに腹

が立って、笑の声の主を睨み付ける様になっていました

段々と人嫌いになり、一人でいるのが苦痛ではなくなっていました。夜は人も少ないし静か、

周りは暗いので人から見られる事も、自分の視界に人が入る事も少なくなるので、とても

快適に思えていました。そこらへんは、今でもあまり変わらないですね。

騒がしい場所も嫌いです。

で、一回りして帰ってきてから食事をしてトイレを済ませ、朝方シャワーを浴びて部屋に

こもる、ただ一日一日をやり過ごす、そんな生活をしていました。

 

 いかがでしょうか。

不登校やひきこもりの長期化していく過程が読み取れると思います。

 

 

その日その日を漫然と過ごすようになっていきます。

考えなくなってきます。いわゆる「思考停止」状態です。

考えると憂うつになるからです。

「この先どうなってしまうんだろう?」なんて考え出したら、恐怖で気が狂いそうになりますからね。

 

 

人は「考える葦」と譬えられます。

ですから、考えることは止めないようにしなければなりません。

思考停止は、直視恐怖から来る現実逃避です。

リアル(現実)を受容できないでいるわけです。

ですから、妄想(バーチャル)の世界へ遊ぶようになっていきます。

 

 

こういうことからも、「子どもを信じて待ちましょう」といった対応では、確実に長期化を招くのです

親御さんは同じく現実逃避ですし、アドバイスする側の支援者は、責任逃れです。

 

 

外部との接触が無くなってくると、周囲からの視線に対する怯えが強まってきます。

社会生活は、常に他者の目に自分がさらされています。

その目から遠ざかると、過敏になってしまいます。

他者から自分に向けられている目は、自分に対する評価を象徴していて、自己認識が投影され

ます

つまり、身、自分に対しての評価がすこぶる低い(ダメ人間、誰も必要としてくれない、笑い者)

ので、その気持ちが他者からも発せられている(投影)と感じてしまうのです

 

 

他者を睨んだり、親への暴力などは、自己防衛であったり、自己存在の確認のために虚勢を張る

のです。

 

 

人目を避けてしまうのは、今でもあまり変わらないと言っています。

20年経った今でもです。

「子どもを信じて待ちましょう」といったアドバイスが、どれだけ無益どころか、毒になることがこれで 

お分かりでしょう

 

 

現状の問題解決のための選択肢を持ち合わせておらず、判断、決定、実行力が思考停止で無く

なっている状態の子どものやる気を待っていても、それは親の子どものやる気への依存でしかあり

ません。

つまり、子どもまかせ、子ども頼り、子どもしだいです。

現実逃避に任せていたら、どうなるかは明らかでしょう。

 

 

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ひきこもり20年の当事者の生の声

今回から数回に分けてご紹介するのは、現在も未だ継続中のひきこもり青年本人の言葉です。

この青年は、現在35歳で中学1年からひきこもり始めました。

ある民間支援施設の勧めで、二年ほど前から親元を離れ一人暮らしをしていますが、強迫神経症

も患い、日常生活自体がかなり厳しい状態のようです。

事態の改善が見られないことに疑念や不安を抱き、ご両親が当協会にご相談にみえられたのです。

今回、ご両親の承諾を頂き、この団体の機関紙に掲載された青年の手記をご紹介します。

 

 

親元から離すことで自立心を期待することがまま聞かれますが、思うほど効果はありません。

精神的な依存を解消しないかぎり、ただ、ひきこもっている場所が自室から離れに移っただけと

いうぐらいの違いです

大学に行っているものとばかり思っていたのが、下宿にひきこもっていたというケースもよくあります。

 

 

それから、この青年の場合、かなり重篤な強迫神経症に罹患していますが、それに対しての対応が

ほどこされていないようでした。

ですから、当事者同士で一緒に行う行事には、参加ができていなかったようなのです。

 

 

この団体は、ひきこもり家族会から発展した支援団体で、具体的な支援法をもたないようです。

だからでしょうが、この青年のご両親の話によると、まだ一例も社会参加を実現できた実績が無いと

いうことでした(設立して10年以上経ちます)。

以前実際に、この団体へ相談に出向いた当事者本人が、一人の実績もないということで支援を断ら

れたと当協会へ来られたこともあり、その時には私も「そんなばかな」と思ったことでしたが。

その青年は、仕事に就きたくて支援を求めたのです。

 

 

では、当事者の青年たちにその団体が何をさせていたかというと、集わせていたわけです。

この手記の青年は、先の理由でこの集いの場には参加できていないのです。

このように、当事者同士の居場所を提供し、自由にさせるという場は、よく聞きます。

しかし、他者との接触をさせていけば徐々に慣れてきて、社会参加が可能となるという考えは幻想

であり、そのもくろみが果たせることはほぼありません

仮にバイトなどを始められるようになっても、長くは続きません。

 

 

彼らは、対人関係が不慣れでひきこもったわけでもありませんし、ひきこもっていて不慣れになった

から、人への関わりに臆病になったといわけではないのです。

ですから、慣れさせればいいというわけではありません。

もっと本質的な対人スキルが欠落しています

それは、適切な訓練をほどこし、身に備えさせてあげなければ、慣れながら身につくレベルのもの

ではないのです

 

 

このあたりのことは、家族会はもとより、家族会から発展した支援団体は認識が不十分なように

見受けられます。

単なる居場所(休憩所)を提供し、改善がないまま、いたずらに期間を延ばしてしまっている状況が

よく見られます

支援者として猛省すべきことです。

 

 

では、早速その手記の一部からご紹介しましょう。

たしか中学に入って夏休みまでにはひきこもり始めていたと思います。

今考えるとひきこもった原因は、中一ギャップと言われているものだったんじゃないかなと

思います。

今も昔も、急激な変化への適応や新しい人間関係を築く事が上手くはないです

中学生になって、別の小学校から来た人たちと一緒になる事や、部活等での先輩・後輩の

人間関係、勉強面での周りとの差で、井の中の蛙状態?だった事に気付かされた感じで

した。

特に余裕をこいていた訳ではないのですが、急に自分のことがちっぽけなものに感じてきた

だろうと思います。普通にやっていけば、周りついていけると思っていたか、特に何も考え

ずに中学生になってしまった感じでしょうか。

入学から暫くたつた日、学校を休んだあたりから一気に生活が崩れて行ったような気がしま

す。一日休むと周りから遅れはじめたり、部活の問題で学校に行き辛くなってしまいました。

今考えたら、大した事では無いように思えなくもないのですが、生きて来た十二年と数ヶ月

全てだった、当時の自分としては大問題。

そんなある日、親が無理やり自分を、学校に連れて行こうとしました。

多分必死に抵抗したと思います。学校で何を言われるか・聞かれるかとても怖かったです。

学校に連れて行かれる前に、泣きながら逃げ出し家の周りを逃げ回りました。

そのまま家出なんかは出来ませんでしたが、何時間か近くの神社に隠れて、気分が落ち着

いた頃に家に戻りました。

それから何日かたった日だと思いますが、親にしつこく問いただされた事があり(何を聞かれ

たかは思い出せませんでした)その事が、ショックだったように思います。

それから暫く部屋にひきこもるようになりました。

その頃、先生やクラスメイトが家に来るのが、本当に嫌で嫌で仕方がなかったです。

 

 

この青年は、この後転校をしましたが、数日登校しただけで、再び行けなくなり、ひきこもり生活に

入りました。

通っていた学校に問題があったわけではないということです

 

 

いかがですか?

この青年は、原因を中一ギャップと書いていますが、それだけで20年ひきこもると思いますか?

そもそも中一ギャップに適応できない問題を抱えていたのです。

それが何か?

精神的な脆弱性がどこから来ているのか、抑え切れない衝動性がどこから来ているのかこそが

重要なことなのです。

この本質的な問題が解消されないままなので、今もなおひきこもりから脱することができていない

のです。

 

次回も引き続き、手記をご紹介しながら考察していきたいと思います。

 

 

 

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