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HOME > 解決支援者の現場日記 > アーカイブ > 家庭問題: 2021年7月

解決支援者の現場日記 家庭問題: 2021年7月

ひきこもり(不登校)~父母は習慣の教師なり!


「福沢諭吉家族論集」に次のような記述があります。

『教うるよりも習いという諺あり。けだし習慣の力は教授の力よりも強大なるものなりとの趣意ならん。

子生まれて家にあり。その日夜見習う所のものは、父母の行状と一般の家風よりほかならず。

一家の父母は心を以て成るものなれば、子供の習慣は全く父母の一心に依頼するものというて可なり。

故に一家は習慣の学校なり、父母は習慣の教師なり。

而してこの習慣の学校は、教授の学校よりも更に有力にして、実行を奏すること極めて切実なるものなり』





如何ですか?

『一家は習慣の学校なり、父母は習慣の教師なり』

『習慣の学校は、教授の学校よりも更に有力にして、実行を奏すること極めて切実なるものなり』


恐るべしですね。

良い生活習慣のことを英語では、Art of living(生き方の技術)と言うそうです。

また、躾のことをHome trainningと言うそうです。

因みにしつけの語源は、「じっけ」だそうですが、じっけ(習気)とは、生育環境、生い立ちの中で体験、

学習してきたものが心に刻まれたもののことをいいます。

より良い生き方の技術をみにつけるトレーニングの場が、まさに家庭なのです。




1990年代からの〈ひきこもり現象〉への見解は、世間体から逃れるという意図で病気や障がいの

原因(せい)にあるとしてきました。

近年は、偏見・差別にまみれる社会に原因があるとなってきています。

昔の何かのCMで「元から絶たなきゃダメ」といったセリフがありましたが、大元の出どころを

間違えてしまえば、根絶できません。

そもそも社会は、家庭の集合体ではないでしょうか。

「解決のためには社会がなんとかすべきだ」となれば、社会はアンケート調査を繰り返し「100万人

以上もいて大変です」との報告で終わりです。関連イベント開催数、推移の調査が実績です。




『子供の習慣は全く父母の一心に依頼するものというて可なり』を心に刻み、改めてこれから一家で

Art of livingを身に備えていきましょう。








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ひきこもり(不登校)~ありのままを受け入れる


ものごとは、現実の「受容」ということが最も重要です。

受容ができないということは「否認」ですから、あるものもないとしてしまいます。

目の前のわが子が動けないでいるという事実は、いくら気をそらしても毎日変わることなく

起こっています。




『自分が認めていない恐れは、克服できない。

感じていることを認めない苦痛は、癒すことができない。

あると認めていない問題は、解決できない。

自分が認めたがらない傾向は、変えることができない』





人は悩める生き物です。

しかし、悩むことには一所懸命でも、その悩みを解決することには不熱心なところが見受けられます。

「困った、困った」では、時間が経過するばかりで、問題の在りかもつかめません。

「何が問題か?」「そのままにはしておけないことは何か?」

誰が問題かではないのです。




苦悩を生じさせている本質的な問題に対して、対策をうっていく必要があります。

ただ「頑張れ!」と励ましたくらいで前へ進めるはずもありません。

「何を どのように いつまで 何のために」頑張ればいいのかが分かって言っていますか?

そうでなければ、無責任であり励ましにもなりません。

否認は、正直さや素直さを奪い、言い訳に終始します。

ありのままを受け入れ、適切に対処していくことでこそ改善、解決へとつながります。









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ひきこもり(不登校)~実行できるためには?④


次にあげられる内部ブレーキは、「意地をはり過ぎる」心のブレーキです。

これは、「自分は間違っていない」とか、「親のこけんにかかわる」とかで、行動を改めようと

しなくなります。

以前、わが子から「お父さんにあのことだけ間違っていたと認めて謝ってくれたら、自分は

ひきこもりをやめ、前へ進める」と言ってきたことに対して、それを結局認めなかった父親が

おられました。

子どものわだかまりは、母親の客観的な目からも同じように感じるもので、支援者の私も同感する

内容でしたが、それこそ父親の意地だったのでしょう。




また、「プライドが強すぎる」心のブレーキもあります。

親のこけんに関わるなんてことは、まさにプライドでしょうね。

先の父親は、わが子に詫びるということができなかったのでしょう。

誤りを認め、詫びるということは、こけんにかかわりなどしません。

非を非として認めることは、あたりまえのことです。

その姿勢は、逆に人として尊ばれるものです。

「過ちて改めざる、是を過ちという」という金言もあります。




このブレーキも、ひきこもり者も同じで、自身の理想像が過度に高いと、現実とのギャップで、

それとは違う自分を恥ずかしいと感じ身を潜めます。

失敗は活かせば成長、進歩につながりますし、批判や恥は、向上の糧とすればいいんです。

大事なことは、現在の自分が周囲からどう思われるかと、将来の自分が今よりどれだけ進歩するのか

のどちらを重視するのかです。

周囲の無責任な評価に怯え、取るべき行動を取れなければ、成長、向上も改善も望めません。

現状に不満を抱いていても、それへの妥協が習い性となり、マヒし、時の経過も分からなくなり

「8050問題」へと進んでいくのです。








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ひきこもり(不登校)~実行できるためには?③


実行を妨げるものに、内部ブレーキがあります。

一番多いのが、「失敗を怖れる」心のブレーキです。

どうすればいいかをアドバイスもらっても、「うまくいかなかったらどうしよう」「反発されたら

どうしよう」と、あれこれ心配ばかりして結局行動に移せません。

これではひきこもり者(わが子)とまったく同じ状態です。




「難しいと感じる」心のブレーキもあります。

これは、「感じる」というところが注意点です。

「感じる」つまり、気分です。

事実がどうかではなく、言わば印象で判断しています。

行動は感情に大きく揺さぶられます。

ですから、感情で判断するのではなく、あくまでも事実を確認して、しっかり頭で考えて判断すべきです。

出来ることは何か。変えられることは何か。

他者は変えられなくても、自分は変えられる。

わが子は動けないでいるけど、自分は動けますね。

眺めているヒマはありません。




「人の評価が気になる」心のブレーキもあります。

これも多いですが、世間体を気にするあまり、家庭自体が社会との間に厚い壁(境界)を作り、

情報や支援を遮断します。

先にあげた「失敗を怖れる」というのは、ひとつには、失敗することで他からの否定的な評価が

向けられることが怖いのです。

周囲を失望させてしまうのではないか。

非難されるのではないかといった不安が頭をもたげるのです。

相談に出向くのすらためらってしまうのは、わが子を問題児のように見られないだろか。

自身の子育てを批判されないだろうかといった心配からのことが多くあるようです。

(続く)








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ひきこもり(不登校)~実行できるためには?②


価値観はどう転換した方がいいでしょうか。

もちろん多様な価値観があるわけですから、どれが正しいということよりも、今よりもより良く

なっていく
ためには、もっと言うとより幸せになるためには、どういった価値観をもつことが

いいかを考えてみてはどうでしょう。




向上のための本質的な価値観としては、「成長と創造を求め、不断の向上発展や変革を重ねる

ことに高い意義を感じる」
というものはいかがでしょう。

昨今は、「教育虐待」という言葉も耳にします。

子どもに過剰な学習を強いらせ、わが子の人生をコントロールしようとするものです。

はた目には教育熱心な親として映りますが、子どもにとっては明らかな虐待行為です。

これはわが子の成長を願っているようで実は、子どもの教育の成果達成を親自身の成功と錯覚

しているだけ
です。

親自身の見栄自己満足のためですね。




子に独立した人格を認めておらず、親も別の独立した個人として生きている状態にないも同然です。

子どもに対しての敬意がありません。

またわが子への執着を愛情と勘違いしてしまっています。

子どもを所有物としてしまい、自立を妨げます。




幸福感は上向きの時に得られるものです。

ですから常に向上心をもって、自己を成長させていくことがそのまま幸福感につながります。

人間の発達は、生涯にわたるものです。

親もまた、一人の大人として、親として発達、成長し続けていく必要があります。

そのことが、安定した気持ちで子どもと向き合い、見守るうえでの大前提なのです。

子どもが豊かにもっている育つ力を尊重し、子の個性、特徴やそのときの状態に的確に応じた対応

(応答性)は、愛着の形成にも重要です。

自分を分かってくれているという安心感信頼感自尊心自己信頼感を子どもの中に育てるのです。

無用な介入は避け、子の成長、発達のお邪魔をしないことです。

(続く)








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ひきこもり(不登校)~自立を阻むもの


子どもたちは、安心を求め危険を冒してきました。

自身の人生を葬り、親の使命を背負うといった危険を冒してきたのです。

背負いきれなくなった時、反逆または許しを請う意味で自分の世界に閉じこもります。




現実から目をそらさずに受容できた家庭では、本音のぶつかりあいの後、それぞれが家族の安寧

願っていたことに気づくことができ、分かり合い、ねじれた絆がほころび、心が解け合ってゆきます。

親子、兄弟姉妹が一つになって眼前の問題に取り組む時、家族の蘇生力が発動します。

それは凛とした潔さ、清々しささえ感じます。




傷つくことを恐れずにわが子に向き合ってください。

防衛は、現実を見失うといった大きな代償をはらうことになります。

わが子がしたこと、その結果(不始末)からわが子をかくまうことは避けなければなりません。

子ども自身が成長のために担わなければならない責任を取り上げてしまっては、一人前には育ちません。

親自身が一切の葛藤を回避し、わが子の〈苦痛を避けるふるまい〉を許すということは、自立を阻害

(障碍)
してしまうことになります。








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ひきこもり(不登校)~優先すべきは?


わが子を前にしてなぜ、言葉をかけられないのか。

それは、親側が傷つきたくない自分を優先(大切に)してしまうと、言わなければならないことも

言えなくなるのです。




実は、わが子と同じ状態です。

ひきこもり者たちも、傷つくことを恐れ、事に取り組むことをためらっています。

現状に不満があっても、改善のための取り組みが失敗するのが怖いのです。

親もまた、わが子に反発されることを恐れてしまいます。




しかし、この葛藤(もがき)を乗り越える必要があります。

葛藤そのものが成長を促すという価値観に切り替えることが重要です。

傷ついても現状を受け入れる覚悟を決めるためには、自身の囚われ執着を手放し、わが子のやる気

に頼ることをあきらめる
ことが必要です。




「あきらめる」というのは、明らかに見極めることであり、わが子のやる気に頼ることをあきらめる

ということは、何のはたらきかけもせず、じっと待つのではなく、わが子の発展の可能性を無条件に

信じきり、動機づけのためのはたらきかけを根気強く進めていくということです。

わが子のこれまでの状態だけで、「どうせ無理」とこれからを限定しないことです。

親自身が動くことをあきらめれば、長期化するのはあたりまえなのですから。








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ひきこもり(不登校)~わが子の何を大事にする?③


わが子と対峙する際、どこに意識を置いて言葉や行動を判断していますか?

もちろんそれは、わが子の“成長”“発展の可能性”ですね。

特に家族が心がけるべきことは、そのための環境を整えていくということです。

お菓子を食べ過ぎる子どもがいたとします。その際、お菓子がすぐ手に届く状況を用意しますか?

読書の習慣をつけさせたいのに、ゲームをそばに置きますか?




成長に必要なことは、本人の好んでいるものとは限りません。かえって本人にとって負担に感じる

ことの方が多いでしょう。

そういった際、それを促せば、もちろん不快の表情を露わにします。

これまでの生活形態から、自立に向けての促しは、当事者にとってほとんどいやがることばかりです。

庭木の剪定に学んでください。枝打ちです。

習慣の枝打ちをやっていきましょう。

目的を果たすためには、制約、犠牲、苦痛は必要なのです。

果実も厳しい冬を越してこそ美味しい実がなります。








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ひきこもり(不登校)~わが子の何を大事にする?②


わが子は愛おしい存在です。

ですから、もちろん大事に育ててきたでしょう。

でも、わが子の何を大事にしてきたのかを考えてみてください。

多くの親は、わが子のために「良かれ」という思いで様々なものを与えています。

動機は間違ってはいません。

ただ、「良かれ」の判断はどうでしょうか?

本当に子どものためになっていたでしょうか?




よく海外の番組で、300㎏近くまで太ってしまった人の減量の様子が流れることがあります。

当然、働くことなど無理ですし、それどころかベッドから起き上がることさえ、人の手が必要です。

なぜこのような状態になってしまったのか。

その背景には、多くが子どものころの虐待などの体験があります。

トラウマの痛みから意識を逸らすための過食が原因です。

すり替え行為として、子どもは食欲を満たすことでトラウマの恐怖を忘れようとするわけです。

父親による虐待から守ってあげられなかった母親が、その罪悪感、罪責感から、子どものわがままを

許し、必要以上に食事を与えてしまっているわけです。

母親の気持ちは分からなくはないですよね。

でも、「良かれ」には決してなってはいないですよね。




ひきこもり者たちは多くをめんどくさがります。

ですから、外出や何かの用事を頼んでも嫌な顔をされるのがおちです。

ましてや現状の改善のための行動を促しても、背中を向けるだけです。

自分からやることは、ゲームやインターネットくらいではないでしょうか。

「本人が嫌がることをさせようとしても・・・・・」

といった声を聞きますが、それがわが子を大事にしていることになるでしょうか?

「良かれ」の判断を見直してみましょう。

(続く)









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ひきこもり(不登校)~わが子の何を大事にする?①


「8050問題」といったように長期化の傾向が目立ってくると、「生きていてくれるだけでもいい

じゃないですか」といった声も聞かれたりします。

慰めでしょうか?

諦めでしょうか?

本当にそうなんでしょうか?

もちろん、本人の年齢や状態、その家族の置かれている状況にもよりますが、本心からそう納得

できるのでしょうか?

暴力や自傷行為、自殺念慮があるわけでもなく、奇声をあげるなどの精神疾患が疑われるような

状況にもないわが子が、ただ部屋の中にいてくれるだけで、そのままで、本当にいいんですか?




ひきこもり者たちは、「生きていく」ことに何らかの負担を感じているからこそ、そこに留まって

います。

その負担を避けさせてあげることが、わが子を大切にしていることなのでしょうか?

その場の「楽」を与えることが大切に思う愛情なのでしょうか?

楽でいられることで幸福感を得られるのでしょうか?

だとしたら、なぜひきこもり者たちに笑顔がないのでしょう?

(続く)









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