解決支援者の現場日記 : 旧ブログ

当事者に必要なことは?

今月5日付けの産経ニュースで、

ひきこもりの分析で対立 厚労省「精神障害」、内閣府「社会風潮」

という記事が掲載されていました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101205/plc1012050908005-n1.htm

 

 

切り取った断面が違うだけであって、何も対立しているわけではないと思うのだが、こういった記事は、

表現が断片的ですので読み取り方がとても難しいと思います。

 

 

ある地区の精神保健福祉行政がとったひきこもりアンケートが私の手元にもありますが、内容はという

と、わざわざ取らなくても、実際に直接的に支援に携わっている者であれば、分かりきったことであり、

およそ想像のつく解答ばかりでした。

 

 

一番に疑問に思うことは、その分析(?)結果から、何をしようというのかということです。

 

 

例えば、この記事の中でも内閣府の調査では、、「職場問題」「病気」「就職活動失敗」が3大要因

だったということなのだが、「それで?」という感じです。

 

 

さぁ、どうしましょう?

 

 

「病気ではしょうがない」

「仕事に恵まれず気の毒でしたね」

ということですか?

 

 

データーを取るには、目的があると思います。

もちろん、そのことにおいての解決のためのはずです。

ところが、データーを取ることが目的となってしまい。

取って“完了”になっていることが多いようです。

 

 

解決のために必要な項目のデーターを取らなければならないのですが、それができていないようです。

 

 

産経ニュースの記事の中でも、石井氏が「適切な支援がなされていない証明だ」と述べているが、

こういった調査でも分かるように、データーが解決のために活かされていないから、無理も無いと思う。

 

 

当事者家族が必要なことは、一般解ではなく、特定解です

あくまでも、その家のその家族の問題をどう解決するのかです。

 

 

大学を卒業後、一度の就職試験の失敗で10年以上ひきこもっていたケースなどもあります。

さぁ、どうしましょう?

原因が「就活失敗型」だと分析しても解決の何の手立てにもなりません。

 

 

適切な支援とは何でしょう?

本人は最初は動けません。

であれば、相談者に対して「本人を連れて来てください」では、支援とはほど遠い(論外)ですし、

「話を聞いてあげるだけでも気持ちを軽くしてあげられる」と数年話を聞いてあげるだけでは、自然に

あきらめるのをただ待っているようなものです。

 

 

家族は、事態の解決のために何が必要かが分からないでいます。

なぜなら、起こっている事態の意味が分からないでいるからです。

起こっていないことと信じ込みたくて、目をそらしている家庭もあります。

やったほうがいいだろうことは分かっていながらも、実行できない家族もいます。

そして、中には、ひきこもってはいても困っていない家庭もあるのです。

正確に言うと、わが子のひきこもりの問題よりも、より優先させたいことをもつ家庭もある

のです。

そういった家庭は、まだ本気では困っていません。

 

 

本当に病気や障害であれば、速やかに治療ルートに乗せるべきですし、福祉で保護すべきでしょう。

しかし、そうでなければ、上記のような状態の家庭、家族に解決のために何が必要か、何から始める

べきかを適切に伝えられる支援が求められます。

 

 

考えあぐねている内に長期化し、当初無かった病理が発症してしまう場合もあります。

以前中学生の不登校から40歳までひきこもったという事例もありましたが、その方は、4年ほど前

から、強迫神経症が発症していました。かなり重篤な状態でした。

 

 

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