HOME > 解決支援者の現場日記 : 旧ブログ > 解決支援者の現場日記 : 旧ブログでタグ「機能不全家族」が付けられているもの

解決支援者の現場日記 : 旧ブログでタグ「機能不全家族」が付けられているもの

適切な対応ができるためには

【機能不全家族】という言葉があります。

この意味は、「家族機能が適切にはたらかず、問題解決能力が低いので、家族の発達的、状況的

危機に際して、的確な対応ができない家族」ということです。

 

 

子どもは常に変化しています。

だから、次から次へと、これでもか、これでもかというほど問題をもってきてくれます。

親としては、その都度、それに対して適切な対応が取れていかなければなりません。

しかし、どうすればいいかと考えあぐねることも少なくありません。

 

 

こういった場合、つい方法論技法にとらわれてしまいがちですが、どういう行動を起こすかという、

その行動の精度(適、不適)を決めるのは、その問題に向き合う態度と、姿勢なのです。

 

 

態度姿勢を左右するのは、かねての心がけ心がまえです。

子育てにおいては、最も心がけなければならないことは、コントロール幻想を捨てるということでは

ないでしょうか。つまり、無力さを知るということです。

 

 

私たち親は、つい期待という鎖でわが子を縛ってしまうことがあります。

わが子が自分の意のままにならぬことをすっかり忘れ、意のままにコントロールしてしまおうとして

しまいがちです。

だから、無力さをしっかり自覚する必要があります。

 

 

そのためには、謙虚さを養うことが大切です。

わが子に対しても、慎み敬う姿勢をもつことです。

一人の人間として、人格、存在を尊重することです。

わが子とは言っても、わがものに非ず。決して所有物にしてしまわないことです。

謙虚さを養う訓練として私がお薦めしているのは、「お蔭さまで、ありがとうございます」を日常的に

よく使うことです。

 

 

私たちは、何ひとつ自分の力だけでやれることはありません。

見えないところ(蔭)で、支えてくれている人がいて成すことができています。

だから有り難いことですし、「お蔭さま」なのです。

 

 

適切な行動をとれるようになるためには、「受容」することが最初の入口です。

その受容ができるためには、何事からも学ぶ姿勢が求められます。

そのためには、常に成長・上達心がけておくということです。

より困難な問題、課題を抱えた時ほど、そこから学ぶものは大きいものです。

でも、学ぼうという姿勢がなければ、ただただ悔いて、グチや恨み言を吐くことになります。

 

 

心がまえとしては、先ほど言ったように、知らないところでも誰かのお世話になっているのが実情

ですから、その恩に報いる報恩感謝の心がまえをもってことにあたることです。

報恩感謝なんていささか古いでしょうか?

古くても必要です。

わが子にも感謝です。

 

 

「子はかすがい」と昔から申しますが、調律師と表現した方がより相応しいと思います。

家庭のバランスの崩れをいち早くキャッチし、調和させようとしてくれています。

絶妙なハーモニーを奏でられるよう調律してくれるのです。

しかも、ある時は自分を犠牲にしてでも実行してくれます。

ありがたいではないですか。

 

 

心がけ心がまえができたら、あとは行動の方向を決める心向けです。

常にどこへ心を向けているかです。

つまり、価値観です。

 

 

どこに重点を置き、重心を定めるのか

重点の置き所で、優先させるものが決まってきます。

【機能不全家族】は、問題解決能力が低いとありますが、何を問題とするのか、どの方向へ解決す

ればよいのかを判断するのも、この価値観です。

 

 

価値観次第で、問題解決にあたって優先させるものが違い、誤った解決策が講じられてしまうことも

でてきます。

 

 

問題に向き合う態度としては、受容するか、目をそらすか、固まってしまうか(フリーズ)です。

これらの態度を左右するのが、心がけ心がまえ、そして心向けなのです。

 

 

 

ひきこもり無償支援活動〈たらちねサポート〉事業
https://www.interbrain.co.jp/topics/2009/01/post-3.php

 

 

当事者の青少年向けのブログはこちらです。
アダルトチルドレンからの回復http://forum-hokushin.weblogs.jp/

  

お申し込みはいますぐこちら!
『ニート・ひきこもりエンパワー教室』
https://www.interbrain.co.jp/course/empowerment/

   

ひと育て家庭ゼミナール
https://www.interbrain.co.jp/course/cat66/

 

家族援護士養成講座
https://www.interbrain.co.jp/course/category/family-aid/

 

【毎週月曜日無料相談会】

大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約 0120-870-996)

詳細は https://www.interbrain.co.jp/counseling/ 

 

【熊本出張相談会】

4月22日 (要予約 0120-870-996)
熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

4月21日 (要予約 0120-870-996)
八代市厚生会館  

 

4月22日 (要予約 0120-870-996)
和水町中央公民館

 

【北九州出張相談会】

4月23日 (要予約 0120-870-996)
北九州市立生涯学習総合センター(北九州市小倉北区大門1-6-43)

 

NPO法人地球家族エコロジー協会
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
https://www.interbrain.co.jp 

 

 


不登校、ひきこもりって恥なの?

数年を経過した相談の場合、「これまでなぜどこにも相談に行かなかったのですか?」という質問に

「恥だからですね。なかなか行けませんでした」という答えがよくあります。

「どこに相談に行ったらよいのかが分からなくて」というのならまだいいですが、「恥だ」というのは違和

感を覚えます。

学校に行かず、ひきこもっているわが子が恥ずかしいのか、そんな子に育てた自分が恥ずかしい

のか。

いずれにしても、少し見方を変えた方がいいのではないでしょうか。

子どもたちには理由があります。改善すべき課題を抱えています。そしてそれをその行為で訴えていま

す。コミュニケーションの手段として日常生活から逸脱します。シグナルであり、メッセージです。

暴力や破壊行為で表現している子もいます。言葉によるものではありませんので、分かりづらいのは

確かです。でも考えてみてください。両親のコミュニケーションは十分でしょうか?

家族間で意思の疎通がはかられていますか? 

特に父親の意思がかねてから家族に伝わっていますか? 非常に分かりづらくはないですか?

言葉でうまく伝えられないからこそ、子どもたちは不登校やひきこもりという手段を使っているととらえ

てください。

それから、「親として恥ずかしいから」というのを考えてみましょう。

何を優先させてしまっているかを振り返ってみてください。

機能不全家族の定義に、「家族機能が適切にはたらかず、問題解決能力が低いので、家族の発達

的、状況的危機に際して、的確な対応ができない家族」というものがあります。

わが子の不登校、ひきこもりを前にして、今やるべきことは何でしょうか?

感情(恥ずかしい)を優先させていませんか?

わが子からの訴えに対して、何から始めるべきでしょうか?

有事の際の身の処し方に真価が問われます

子どもたちは、自分の不登校やひきこもりに対して、両親がどのような姿勢や態度で臨むかを見ていま

す。自分の状態に対しての理解度(愛され度)を確認しているのです。

わが家で改善すべき課題に対して、解決法を知り、実行していくことが後回しになっていませんか?

先日こられたご相談者も30代で6年も経過していました。それまで恥だからとどこにも相談にさえいか

なかったそうです。求人も35歳を過ぎますとせばまってきます。国が対策として行っている若年層への

就労支援も35歳までです。優先させるものを後回しにした結果がどうなってしまうか。

健全な家庭であればこそ、人の成長、発達と同じように、その過程において幾多の危機を経験します

Identity crisis(自我同一性の危機)を繰り返しながら人は成長てしいきます。

家族もまたその存在意義(Family Identity)の構築のために新陳代謝を繰り返しながら、絆を深めて

いくのです。

不登校、ひきこもりを長期化させているのは子どもたちではないことに気づいてください 

 

家庭教育支援基盤形成事業
大野城市家庭教育学級合同学習会
『子どもの心の声を聞いていますか?』
 
講 師 中光雅紀
日 時 10月20日(月)9:45~12:00
場 所 大野城まどかぴあ 多目的ホール
加費   無料
定 員   200
主 催   大野城市教育委員会     大野城市家庭教育推進協議会
協 力   NPO法人チャイルドケアセンター大野城
申   込    NPO法人チャイルドケアセンター大野城
(問い合わせ) 大野城市白木原2-3-13
TEL 092-589-8688
 
 

お申し込みはいますぐこちら!
『ニート・ひきこもりエンパワー教室』
https://www.interbrain.co.jp/course/empowerment/

   

ひと育て家庭ゼミナール
https://www.interbrain.co.jp/course/cat66/

 

家族援護士養成講座
https://www.interbrain.co.jp/course/category/family-aid/

 

【毎週月曜日無料相談会】

大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約 0120-870-996)

詳細は https://www.interbrain.co.jp/counseling/ 

【熊本出張相談会】

10月3日 (要予約 0120-870-996)
熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

八代市厚生会館  10月2日 (要予約 0120-870-996)

相談料3千円

 

NPO法人地球家族エコロジー協会
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
https://www.interbrain.co.jp


多問題家族

熊本、福岡の講演を終えました。

熊本は今回、高校教員の方や教職を退職された方などのご参加がありました。

私の講演や講座などには、時折当事者家庭以外の教育現場や、相談現場に関わっている

方などの参加があります。

そういった方々の講演の感想を聞いておりますと、それまで感じていた不登校やひきこもり

に関してのイメージとかなり違ったということをよく聞きます。

それは、不登校やひきこもりといった現象が起こる根っこの部分に焦点をあてた話が多い

からだと思います。

とかく、不登校問題は「どうやって登校を促すか」「どのくらい刺激しないでいた方がいいのか」

とか、ひきこもりは「どうしたら働くのか」「病院へも連れていけないしどうしたらいいのか」など

の話題に終始しているようです。

それらのことを考えるためにも、どうしてわが子がこうしているのかの意味、理由が分かって

いなければ的確な答えは出ません。

今回の講演でもひきこもりを終わらせるためには何が必要かをテーマにお話ししましたが、

そもそも「ひきこもり」とは何かを先ず考えて頂きました。

一般的には、過保護による甘え、病気でおかしくなった、変わったところでは「霊にとり憑か

れている」と占い師や宗教関係者から言われたなどがあります。

甘えと見れば、説教、勘当騒ぎとなりますし、病気と見れば、治すのは薬であり医者。

本人が診療を受けなければどうにもならない。

霊の仕業であれば神頼みで終わってしまいます。

では実際はどうなのか。

病気は子どもたち本人ではなくむしろ家族の方だということです。

不登校もひきこもりも家族病理の症状として現れています。子どもたちは、ひきこもるという

行為で家庭の病理を治療しているのです

とり憑かれているのは霊ではなく、連綿と続いてきた家族、一族の“しきたり”という呪縛です。

家族としての機能が果たしえていない「機能不全家族」という表現がありますが、それよりも

多問題家族」といったとらえ方の方が実態を端的に表していると思います。

不登校、ひきこもり、ニートの症状が出る家庭には、複数の改善を要する問題を抱えている

ということです。

複合的にそれらの問題が重なり、それがわが子の逸脱行動に集約されたということです。

ですから、「わが子のひきこもり(不登校)が解決したら、わが家は全て問題無しか?」と問いか

けてみるといいんです。そうでないことが必ず分かりますし、その他の問題の中に、わが子の

ひきこもりの原因が見えてきます。

わが家を含めて問題の無い家庭はありません。要はその問題に気づけたか、どう対処したか

がまさに問題なのです。また問題は、機が熟してこそ表面化します。

子どもが学校に通っているから、働いているから何も問題無しということにはなりません。

「子どもを問題児と見られたくなかったから相談にも行けなかった」ということを聞きます。

子どもたちは問題児ではなく、わが家の問題、課題を教えてくれる存在です

子どもたちが問題を提起してくれることで、それまで気づけなかった、気づかないふりをしてい

た家族関係が浮き彫りになります。

子どもたちが示してくれることに真摯に向き合うことで、わが家がより安らぐ場所、和みあえる

空間となるのです。

次回は、講演の中でもお話しした家族にできること、親にしかできないことについて述べてみましょう。

 

 お申し込みはいますぐこちら!
『ニート・ひきこもりエンパワー教室』
https://www.interbrain.co.jp/course/empowerment/

   

ひと育て家庭ゼミナール
https://www.interbrain.co.jp/course/cat66/

 

家族援護士養成講座
https://www.interbrain.co.jp/course/category/family-aid/

 

【毎週月曜日無料相談会】

大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約 0120-870-996)

詳細は https://www.interbrain.co.jp/counseling/ 

【熊本出張相談会】

9月19日 (要予約 0120-870-996)
熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

八代市厚生会館  9月18日 (要予約 0120-870-996)

相談料3千円

 

NPO法人地球家族エコロジー協会
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
https://www.interbrain.co.jp

 

 

 

 


矛盾の中の統一

今"家族"というものが、その本来の機能をはたしえなくなってきている

ようです。子どもたちの問題を考える時、先ず「受容」するということが

大切になって参ります。「受容」というのは、受け入れることと、引き受

けることです。つまり、目の前の現状をありのままに受け入れ、両目で

しっかり見て、そらさないということです。しかも見るのは、深く"観る"。

観察、洞察するということです。そして、我が子を通した"自分自身の

問題"として、自己の責任として引き受ける。無益な犯人探しに時を

費やすのではなく、互いが「問題解決の主体者は自分である」という

意識をしっかりともつということです。

長期の引きこもりのご家族のご相談を受けておりますと、長期化する

要因が見えて参ります。大きな要因としては、子どもの問題を通して、

家族の問題、自身の生き方の問題に行き当たるからです。

夫婦の問題、嫁姑の問題、親自身の生い立ちの問題、親の立場を

離れた個人としての生き方の問題などに向き合うことへの恐れが、

現状を「受容」することを阻んでしまいます。それは、それぞれが穏

やかな安寧な暮らしを望んでいるからでもあります。その問題に向

き合うことが、一時暮らしの中にゆらぎが起こることへの不安があ

るからです。しかし、ここで認識しておくことが必要なことがあります。

それは、今まさに目の前にあるわが子の不登校、引きこもり自体が、

家族それぞれが、その穏やかで安らげる安寧な暮らしを求めた経過

の中で、生じた"ぬくもりの争奪戦"の爪痕だということです。

問題に向き合うことでの一時のゆらぎは、まさに"一時"のことであり、

親と子が互いに現状を「受容」できるようになることで、共に求めた

安寧な暮らしが実現できるでしょう


このページのトップへ