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HOME > アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい : 旧ブログ > アーカイブ > トラウマ > 8ページ目

アダルトチルドレンからの回復
~私は私でありたい : 旧ブログ
トラウマ 8ページ目

アダルトチルドレンへの処方箋~創造価値

低すぎる自己認識、自己評価を招いている歪んだ世界観を修正、改善するために

有効な示唆を与えてくれる実存分析の「三つの価値の領域」を今回から説明して

参りましょう。

 

 

今回は、「創造価値」です。

これは、何かを行うことによって、つまり活動し創造することによって実現される

価値のことです。

自分独自の“はたらき”と考えたらよいでしょう。

 

 

私たちは、誰しもユニーク(独自)な存在です。

誰一人同じ人間はいません。

ですから、出来ること、役割が皆違うのです。

また、創りあげられるものも、皆違うのです。

 

 

でも、自分は自分ならではと言えるほどのことも出来ないし、ましてや何かを創る

ことなどできないと思っておられるかもしれませんね。

いえ、できるのです。

必ず。

 

 

なぜかと言うと、先ほど言ったように、皆最初から違う存在だからです。

感じるものが違います。

感じ取れるものが違うのです。

見えるもの、聞こえるものが違いますね。

自分が感じ取れたものにしたがって、考え、行動すれば、必ず独自のはたらきが

できるし、感じたものから創造力を発揮すれば、自分らしいものを創れます。

また、創造力とは言っても、全くゼロから何かを創りあげなきゃいけないわけでは

ありません。

 

 

創造力というのは、視点を創りだす力、新しい視点から解釈する力です。

既存のものを新たな視点から観察し、組み合わせ、創りあげていくことです

ですから、視点を変えれば色々な気づき、発見があります。

そもそもこの視点が皆違い、それぞれ独自なんです

だから、誰でも創造できるんです。

 

 

創造価値」を自覚できるためのポイントは、自分がいる環境与えられている条件

が何かを細かく見ていくということです。

 

 

先ず、自分の両親は、どういう親であるか。

周囲にどういう人たちが多かったか。

家族を含め、縁が深い、親密な関わりをもっている人たちは、どういう人たちか。

何を見聞きすることが多かったか。

何をする機会が多かったか。

健康か、不健康か。

恵まれることが多かったか、不足していることが多かったか。

 

 

これらのことから、なぜそういったことが“必要”だったかを考えてみるのです。

そう、人生から、これらのことが必要だったからこそ、与えられたという前提で、

考えてみてください

自分だからこそ創造できるものに、気づくために必要だったという風に解釈するの

です。

これは、使命感にもつながります。

自分にだけしか見えていないから、自分しか創れないし、自分にその使命がある

んです

 

 

例えば、両親からの言葉の暴力をあびて育ったとしたら。

有能なトラウマケアのカウンセラーの仕事ができる可能性が高いです。

痛みが分かるからです。

クライアントに共感できます。

もちろん、トラウマを克服する方法を学び、自分自身でためし、自分が先ず助から

なければなりません。

その過程で、自分のアイデアを創造し、それを人に役立てればいいんです。

自分が経験、体験したこと。

関心がわいたこと。

すべてあなたならではのものばかりです。

 

 

天は事実をもって示す」という言葉もありますが、私たちは、人生から問われて

います

自分ならではの創造性に気づかされるために、現状が事実としてあります

ですから、この現実の事実が、私たちに「何を気づけ」と言っているのかに、最大

の関心を向けてみてください。

そこに、創造価値があるのです。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~怯えの本源

挑戦することや変化することへの過度な怯えがないでしょうか?

こういった怯えは、その結果として自身が傷つくことへの怯えであることが多い

ようです。

 

 

どうして、ここまで過度に怯えてしまうのでしょうか。

怯えは、何ものかを危険と評価した時に感じます。

と言う事は、“危険”と判断する基準がすこぶる低いのでしょう。

 

 

2mぐらいの高さでも、高所恐怖症の人であれば、恐怖心を伴うかもしれません。

つまり、危険の度合いは人によってさまざまだということです。

 

 

では、その危険度の基準に影響するものは何でしょうか?

それは、自己認識自己評価です。

 

 

あなたの身長が2mで筋骨隆々で、武道の心得があれば、1m50ぐらいの相手

を前にした時、恐怖心が出るでしょうか?

これが逆の場合は、「喧嘩をしたら負けてしまう」と恐れをなしてしまうでしょう。

自分の方が、そのことにおいて相手より優れている場合は、緊張することもあり

ません。

ですが、相手の方がはるかに勝っていれば、その場から逃げ出したくなります。

 

 

このように、対象に対しての評価は、相対的だということです。

自己認識、自己評価が高ければ、自己を凌駕するほどの危険を感じなくてすむ

わけですから、怯えは出てきません。

であれば、傷つくことへの過度の怯えを無くそうと思えば、自己認識、自己評価を

高くしていけばいいわけです

 

 

低すぎる自己認識、自己評価は、歪んだ世界観からきていますので、その出所を

探っていき、修正、改善する必要があります。

その上で、新たな世界観からの適切な自己認識、自己評価をもつことが求めら

れるのです。

 

 

そのための分かりやすい指標を示してくれるものに、フランクルの実存分析

ある「三つの価値の領域」説があります。

創造価値

体験価値

態度価値

の三つです。

これは非常に有益な示唆を与えてくれます。

次回から、ひとつひとつ説明してまいりましょう。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~自身の欲求

前回のブログで、バウンダリー(境界線)に関してお話ししました。

自身の欲求と他者の欲求を勘違いしてしまいますと、虚無感から様々なアディク

ション(依存)を招いてしまいます。

今回は、自他の欲求の見極めの方法を簡単にお話ししてみましょう。

 

 

先ず、自分が欲しいものや、やりたいことを思い浮かべてください。

それに対して、「何のためにそれが欲しいのか」を問うていくのです。

つまり、それを得たい理由、目的です。

他でもない、そのもの、そのことを得なければならない理由、目的があるはずです。

それを自分に問いかけるのです。

 

 

例えば、車が欲しいとします。

「何のため?」の答えを考えてみてください。

「友達と遊びに行ける」だとしたら。

同じように「何のため?」と、友達と遊びたい理由を問うてみるのです。

「遠慮なく交流しあえる相手がほしい」だとしたら、はい、また同じように

「何のために?」

「何でも相談したい」

「何のため?」

「自分だけの考えでは不安だから」

はい、ここで見えてきたことは、「安心を得たい」ということですね。

いつでも、方針に迷ったりした時に、客観的な助言が欲しい。

そういった友がいてくれる。一人ではないという安心感を得たいということです。

「車」が欲しいといったところから、より本質的な自分の欲求が確認できましたね。

 

 

ですから、そういう友がいれば、車は無くてもいいということです

逆に、車を手にいれることができたとしても、そういう友が得られなければ、何か

満たされない思いが続きます。

友達に気に入られんがために、自分は欲しくも無い友達の望むゲームを買い続け

るようなものです。

 

 

また、ボランティアなどの奉仕活動をやりたいといった場合。

同じように、「何のため?」かを問うてみてください。

特に「自分を犠牲にしてでも」といった献身的な動機からの場合、よくよくその目的

を考えてみてください。

「喜んでもらいたい」

「感謝されたい」

「必要とされたい」

「求められたい」

「一人になりたくない」

根源的なところに、見捨てられ不安からくる孤独感があれば、手段を選ばず、

人から求められよう、気に入られようとしてしまいます

他者が喜んでくれているその行為自体を、自分も喜べるものでなければ、やがて

燃え尽き、倒れます。

充実感達成感を得られないからです。

 

 

このように、自身の欲求と思っていたことが、実際は他者の欲求を満足させること

になっていたということや、欲していたものは単なる手段に過ぎず、本質的な求め

は他にあったということは、よくあることです。

こういったすり替え充足手段の目的化が、延々と繰り返される満たされぬ欲求

への貪りの苦悩を招いてしまうのです。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~自他の区別

あなたは自分を生きていますか?

 

 

これは、あなた自身の欲求や感情を偽らず、自分を尽くして生きていますか?

という問いかけです。

 

 

もちろん、「はい、いつも自分の欲求だけで生きています」では、ただのジコチュウ

です(笑)。

そうではなくて、あなたが日ごろ求めていたり、正しいとか間違っていると思って

いることは、本当あなた自身からのものですか?

他人の欲求価値基準を自分のものと勘違いしていることはないですか?

 

 

バウンダリー(境界線)という概念があります。

自分と他者を区別するものです。

 

 

この境界線が不明瞭だと、他人の感情に大きく動かされたり、他人の内面に

軽はずみに侵入したりして、トラブルを招いてしまうことが多くなります

 

 

こういった傾向の背景には、自身の親との関わりあいがあります。

最も多いのが、わが子にかける期待感から、親がわが子を自身の延長とみなす

ケースです。

自分が果たせなかった夢をわが子に託したり、わが子を生きがいとしてしまう

ものです。

この場合、子どもは親の使命を負った子となります。

自分が実現させたいことではなく、親が実現させたいことに奔走することになり

ます。

自己判断自己決定ができなくなり、依存的な生き方が身についてしまいます。

また、親の価値観を押しつけられ、アイデンティティ(自分らしさ)を構築できず、

誰の前でも「自分」がありません

 

 

別なケースでは、親が適切な責任を負わず、

あなたのために我慢しているのよ

おまえのせいで

といった言動が多いと、子どもは自分自身の存在に対して、罪悪感や羞恥心を

感じて生きるようになります

 

 

親の期待に応えた時だけ愛情をそそがれた子どもは、愛されんがために常に

他者の欲求に反射的に応え、自己を出さないようになってしまいます

 

 

いかがですか?

あなたは上のような子どもになっていませんでしたか?

これらは、親がわが子との間の境界線を越え侵入してきたケースです。

 

 

境界は、互いの存在の独立性を保証するものです

境界を侵入され、自他の区別が曖昧になってしまうと、一個の人格をもった一人

の人間としての価値を認められず、自尊心自己信頼感が育ちません。

責任の所在も分からなくなり、負わないでいい責任を負おうとしたり、負わなけれ

ばならない責任を他者に転嫁しようとします

 

 

あなたがもし、他者の感情に過敏に反応してしまったり、自他の欲求の区別が

つきにくい。自分にどうしても自信をもてないようでしたら、上記のような親子関係

がなかったどうかを振り返ってみてください。

 

 

境界線は、自分を孤立化させるものでは決してありません。

混ぜ合わせるのではなく、互いを活かしあうためのものです。

孤立を恐れ、境界線を失くしてしまうと、支配された生き方を招いてしまいます。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~幸福感を得るために

極論を言えば、アダルトチルドレンであろうが無かろうが、今が幸福感を感じられて

いればいいんです。

 

 

過去に何があれ、どうあれ。

今の自分が、自分の人生の主体者であればいいんです。

 

 

では、幸福感を得るためには何が必要なのでしょうか?

 

 

幸福感を感じている時というのは、人生が上向きのときです

下降線をたどっている時には、なかなか幸福感は感じられるものではありません。

 

 

私も、20代から自営業を行ってきたため、数百万単位で、所得が年々落ちた経験

もありました(涙)。

そういう時でも、「陰極まれば、陽に転ず」という世界観をもっていましたので、

希望の光だけは失いませんでしたが、やはり気は滅入るものです。

それだけに、増えだしてくると、落ちてた分「し・あ・わ・せ」ってな感じです(笑)。

 

 

ですから、常に人生を上向きにしてしまえば、常に幸福感を感じられます。

人生を上向きにするためには、自分が上を向いてればいいんです。

つまり、向上心をもって、常に自分を成長させていくんです。

 

 

成長の度合いをはかるためには、過去の自分と比べなければなりません。

その習慣をもつと、他者と比べる愚をおかさなくなります。

他者との比較の愚は、起点立脚点が違う者と並列に比べても意味がないという

ことです。

同じ年齢でも、資質、能力、成育環境、体格、体力、等など、最初から全て違うの

ですから、スタートが違うんです。

 

 

それから、成長を心がけることと合わせ、社会の役に立つことを心がけましょう。

社会がより良く(成長)ならなければ、片手落ちです。

自分は良くても、国が戦争をしていれば決して幸福ではないでしょう。

自分と社会の成長で陰陽のセットです。

自分のために生きて、人のために働くんです

 

 

「働く」は、傍(周囲)を楽にする(役立つ)ことです

自分をどう働かせるか。

それは、どう「活かすか」です。

 

 

自分のはたらきが、人に喜びや幸せを与えれば、そのことで自分の中に生じる

喜びが自分を支え、幸福感を感じられます。

これが、上()を向くもう一つの方法です。

ちまちま自分のことばかり考えず、わが家より、社会、国、地球、宇宙のことをたま

には考えてみましょう。

 

 

もちろん、上ばかり見ていると、転びますので、しっかり地に足を着ける。

足元を見る現実直視が大切です。

王陽明が「事上磨錬」と教えた、直面するあらゆる物事で、自身を鍛え磨くこと

です。

出会う人全てが、自分の師であり、身に起こること全てが研磨剤です

 

 

目の前の事に全力で自分を尽くすことで、何で役立つことが出来るかが見えて

きます。

自分は何をやりたいのか、何が適しているのかが分からない人は、今を全力で

生きていないからです

 

 

「給料が安い」「上司がいやだ」「仕事がつまらない」

「むかつくー!」

その相手に、何一つ真正面から伝えられないから、むかつくのです。

直接関係ない人(友人等)にしか、グチれないから、一人でむかつくんです。

自分の尽くしようが足りないのです。

自分ならではの、はたらきや役立ち(独自性)が見えてくれば、自分の価値が自覚

でき、幸福感を得られます。

 

 

 

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アダルトチルドレンの処方箋~自分が選んだ結果

今さら・・・」って感じたことがありますか?

この言葉の後には、「どうせ何をやったからといって、どうにもならない」という

ものが隠れていると思います。

どうですか?

 

 

こうなると、あたりまえですが、まずほとんど行動を起こしません。

ですから、「今さら」が口癖になってしまっている人は、行動を起こさない人

言えます。

頭と手足を動かさない人ほど、愚痴やぼやきが多く、口ばかりが動いています。

 

 

では、ここから行動を起こせるようになるためには、何が必要でしょうか。

一緒に考えてみましょう。

 

 

先ず、「どうせ」 

これは、決め込み思い込みですね。

行動を起こすはなから、もう結果を決めてしまっています

しかも、うまくいかない結果をです。

これでは、好んでダメな結果を望んでいるようなものです

結局、その結果を怖れて行動を起こしませんから、現状何も変わりません。

不満な状態が続くだけです。

 

 

それから、「何をやったからといって

これは、やるべきことが見えた上で言っているでしょうか?

何をやるかも分かっていない状態で、「何をやっても」と言っても、おかしな話です

これまでの自分が試してみた方法では、うまくいかなかったのでしょう。

ですから、全く違う方法を試みてみるべきです。

 

 

そのためには、自分の考えではなく、他者の考えに耳を傾ける姿勢(謙虚さ)が

必要です。

これまでの自己の判断の誤りを自覚する必要があります。

 

 

どういう基準根拠を基にどういう判断をし、いかなる行動を取り、どういう結果を

招いたか。

特に、自分の望まぬ結果を招いた時の、判断の中身を知る必要があります。

そして、それを繰り返さないことです。

 

 

判断の基準にしたものは、あなたの価値観に根ざしています。

ですから、新たな判断ができるためには、価値観の見直しが必要です。

 

 

そしてもう一つ、「どうにもならない

結果として、出てしまっている状況が、どうにもならないと思ってはいませんか?

その通りで、起こったことは、消せません。

しかし、そのことで受けた影響は、どうにもならなくはないのです

ましてや、「今さら」などありません。

今さら謝ってもらっても、もう遅い

なんて、親に言ったりしていませんか?

これは、すでにされたことを消せやしないという嘆きですね。

そうではなく、されたことで自分が何ができなくなってしまって、生き辛さを感じて

いるのか

それを明確に認識し、できるようになるための方法を「今さら」ではなく、「今から

実行していけばいいのです。

 

 

今まで、どういう判断をしてきて、どういう結果を招いてきたかをしっかりと振り

返ってみてください。

結局、その結果は、自分が選んだものです。

自分が選んだにもかかわらず、誰かの責任にしているから、どうにもならないの

です

以前と同じ誤った判断をしてしまわぬためには、見識の狭さを認め、価値観を

見直し、新たな視点が必要です。

 

 

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アダルトチルドレンの処方箋~生きるための中心軸

あなたが、何らかの生き辛さを感じているとしたら、一度原点に立ち帰ってみて

ください。

生きていく“前提”にです。

 

 

幸福になることを前提としていますか?

幸福である人生が、自分に最も相応しいと考えていますか?

この“前提”は、自己認識が土台となっています。

「自分に相応しい」、その「自分」をどう捉えているかです。

 

 

自己認識を考える時、自身の世界観を確認してみてください。

世界観」というものをあらたまって考えたことがありますか?

意識したことはなくても、誰でも独自の世界観をもっています。

信条と言ってもいいでしょう。

 

 

私たちは、何らかの価値基準をもって、ものごとを観察し、判断しています。

その判断に基づいて、自分の“前提”を決めています。

ですから、もし、その前提が、「自分は幸福にはなれない」なんて誤ったもので

あるならば、とっとと、改めましょう。

 

 

幸福感は、人生のベクトルが上向きの時に感じられるものです。

ですから、幸福感を感じていられるためには、常に向上心をもって、過去の自分

よりも、少しでも成長させていけばいいのです

向上心をわが師とする」です。

 

 

しかし、その向上心をそなえるためには、謙虚さ素直さが必要です。

慢心は、成長を阻みます

 

 

これまでに、現実を否認する習慣をもってしまっていませんか?

目の前の辛い事実から、目をそらしてしまう習慣があると、確実に謙虚さや素直

さが奪われています

傷つけられると感じ、自分を守ろうとするからです。

 

 

過度に傷つけられると感じないようにするためにも、向上心と合わせ、自分の中に

生きていくうえの軸をもちましょう。

バックボーン精神的支柱です。

自身の拠りどころとなる一貫した信念・信条です。

 

 

バックボーンをもてるためには、手本に出来る尊敬する誰かをもつとよいでしょう。

どうして、その人を尊敬できるのかで、自分の価値観を知ることもできます。

 

 

価値観が、世界観を形成します。

あなたが、知らず知らず形成してきた世界観は、あなたのバックグラウンド(生きて

きた背景)が大きく関係しています。

 

 

あなたの生きがいは何ですか?

生かされているって感じられますか?

 

 

過度な自己防衛は、危険の認識もあやふやにしてしまいます。

ぶれない軸をもって、適切に危険を見極め、挑戦への勇気を発動できるようにして

いきましょう。

 

 

 

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アダルトチルドレンの処方箋~自己処罰

親を許せない

自分を許せない

許せない!許せない!許せない!

 

 

私たちは、何ものかに怒り、憎み、恨むといったことがあります。

その情念は、あたかも心に刺さったトゲのようです。

このトゲを取り去るには、どうすればよいでしょうか。

 

 

親を許せないのは、愛してくれなかったからですか?

自分を許せないのは、親の期待に応えられなかったからですか?

少し考えてみましょう。

 

 

いとおしむ、愛でる気持ちは、何に向けられるのかは、かなり個人差があると

思います。

また、そのもの(対象)の価値を見い出しえなければ、そういった感情は抱かない

でしょう。

 

 

人は、等しくそれぞれに相応しい、独自の価値をもっています

この世に生を受け、ここに存在しているということが、その価値を証明しています。

 

 

しかし、「価値」は、それが分かるためには、そこから得られる悦びを体感したこ

とがなければなりません。

愛する悦び(価値)は、愛される悦びを体感(実体験)したことがあるからこそ、得ら

れるものです

自分を愛せなければ、自分が生み出したものをいとおしく感じることができません。

 

 

だから、あなたの価値を見い出せる人は、他に必ずいます

それが親でなければならない理由はないのです。

であれば、親の期待に応えられなかった自分を許せないですか?

応えなければならない責任があれば、罰を与えたいでしょう。

でも、あなたにはその責任はありません。

あなたは、愛されなかった理由が期待に応えきれなかった無価値な存在だからだ

と信じていますか?

そうではないことは、上に記したとおりです。

 

 

あなたは、自分を許さず、罰することでせめてもの償いとし、自責感を和らげたい

のですか?

自分の愚かさを許せないかも知れません。

でも、その償いとして、「自分は幸せになってはならない」と信じていたとしたら、

それこそ愚かなことです。

自分の価値を自ら貶め、「だからより良くなってはいけないのだ」と言い聞かせ

てしまっていませんか?

愚かさに気づけていれば、愚かではありません

 

 

許し」とは、何でしょう?

手綱を“ゆるめ”、“放す”ことではないでしょうか。

自分の心の中から、囚われを解き放つことではないでしょうか。

 

 

自分を許したければ、自分やり直しのチャンスを与えてあげればいいんです。

誤りや愚かさに気づけた時は、“知恵”を得ています。

その知恵を活かしてやり直してみましょう。

 

 

やり直すことが怖くて、挑戦することを避けるために自分を許さないでいるのでは

ないですか?

それは責任感の強さでも、厳しさでもありません。

自分を傷つけることは終わりにしましょう。

あなたは、そこに生きていることで価値を証明しています。

あとは、その価値を活かしていくことです。

 

 

火は火で消すことは出来ません。

全く性質の違う水でこそ消すことができます。

恨みの真反対の“感謝”で消すことができます。

何事かに感謝する習慣をもってみたらいかがでしょう。

何事も“恵み”だと思って、「ありがとう」「ありがとう」とつぶやいてみてください。

きっと、恨みが消える恵みがあります。

 

 

 

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アダルトチルドレンの処方箋~ありたい姿⑥

ひとつの生き方の理想となりえる自己実現者の特徴を人間主義心理学の

マズローからあげて参りましたが、今回まで紹介してみましょう。

 

 

マズローは、自己実現者は、豊かな社会感情をもつことをあげています。

彼らは、他人の喜びや悲しみへの共感ができ、他人との一体感が人一倍強い

のです。

 

 

ユング心理学では、人類共通の意識層として、集合的無意識という心の深層

領域を提唱していますが、自己実現者の社会的関心は、見知らぬ他人にまで

及び、まさに「人類の一員」という意識があるのです。

 

 

子どもたちへの道徳的教育の中で、「人さまにご迷惑をかけないように」という

言葉がよく聞かれます。

迷惑をかけないことは、もとよりですが、もう一歩進めて、「人さまのお役にたつ

ように」と伝えてもらいたいものです。

 

 

迷惑をかけないだと、「邪魔をしない」にとどまってしまいがちです。

役にたとうと思えば、「どう役にたとうか」ということで、他者の立場に立ち、何を

することで助かるか。

喜んでもらえるか。

と自ずと共感的な姿勢が身につきます。

 

 

人は、結局は自分のことで悩む」と言われます。

自分の周りに壁を作り、自分だけのことで悩んでいれば、自己の殻の中に閉じ

こもり、社会という視点をもてなくなるのです。

近江商人の「三方よし」に習い、自分、相手、社会に役立つための生き方

勧めていきたいものです。

 

 

次に、自己実現者は対人須関係の中で、自ら進んで他人に信頼をおき、相手が

こちらの信頼に応える態度を引き出そうとすることをあげています。

主体的な信頼こそが、相手の信頼を呼び起こすというわけです。

 

 

期待効果」という言葉がありますが、「こう思うから、そうなる」という事。

アダルトチルドレンの多くは、元々にせよ、対人関係での傷つきがあったからに

せよ、相手を疑ってかかる傾向が強いようです。

 

 

信用できないのでは」「裏切られるのでは」という観念が、先に立つようです。

ですから、往々にして実際にそうなることが多いのです。

相手への不信感や警戒心が、表情、姿勢、態度に表れるからです

 

 

類は友を呼ぶ」という格言もありますが、自己実現者が親交を深める相手は、

自ずと同じように自己実現している人が多いとマズローは、

述べています。

 

 

互いが自然と親近感をおぼえやすいということと、あえて自分が成長できるよう

そういう人物を選んでいるということです。

ですから、自己実現者は、決して広い親交があるわけではありません

 

 

春先に必ず流れてくる「一年生になったら、友達百人できるかな?」という歌を

諸悪の根元、対人恐怖を招く洗脳の歌と私はかねて言っております(笑)が、

「友達はたくさんいなければならぬ」なんて考えは、捨てた方が賢明です

前回述べましたように、自己実現者は、躊躇することなく孤高を保つことが

できます

 

 

人は、自身の人格の投影によって、類似性の高い相手を選択する可能性が高い

のです。

自分自身が、「自分は人から信頼されるにあたらない」「きらわれている

陰で笑われている存在だ」と否定していれば、その気持ちが他者に投影され、

相手からそう思われていると信じ込み、人を身近にすることはできません。

 

 

自己実現者が、主体的な信頼を相手に向けられるのは、高い自尊心自己

信頼感をそなえているからです。

その健全な自己愛は、人間愛のあらわれであり、人間尊重の精神が土台に

あります。

 

 

マズローは、自己実現者は、民主的な性格構造をもっているとして、その行動

特徴を「階級、教育、職業、政治的信条、民族、出身地、皮膚の色などによって

人を差別することがなく、誰とでも友好的になることができる」と述べています。

 

 

表面的な社会的評価を超えて、共通してある本質の人間性を問うのです。

行為、行動は、場合によっては非難されることはあっても、人格そのものは否定

されるべきものではないという立場に立っています。

 

 

また、「何か自分の知らないことを教えてくれ、自分のもたない技能をもつ人々に、

見せかけ無しに率直な尊敬と謙虚さを示すことができる」という特徴も述べていま

す。

 

 

地位や肩書きに関係なく、自分が成長できるために人から学ぶ謙虚さや素直さを

そなえているのです。

 

 

健全な自己愛、自己肯定感が育っていない場合、特有の傲慢さが見え、素直さ

や正直さを欠き、周囲の家族でも辟易することが少なくありません。

 

 

「鶏が先か、卵が先か」ではないですが、過去のトラウマがあったから、人を信頼

できないのか、そもそも人を信頼できないところがあったから、トラウマを抱える

ことになったのか。

その両方があろうかとは思います。

いずれであっても、主体的に他者を信頼できる生き方ができるようになっていき

ましょう。

 

 

 

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アダルトチルドレンの処方箋~ありたい姿⑤

ACの状態にある人たちは、自分の存在に確信を得られずに育っています。

ありのままの自分を承認されることが少なかった彼らは、自己の内部に自分を

評価する基準を持ちえず、自律的な行動が取れなくなってしまっています

 

 

そのため他者評価に過剰に依存し、周囲から承認されているかどうかが、

自己存在価値の自覚の唯一の手がかりとなっています。

 

 

ですから、他者との衝突を極力避けるために、自分を主張しようとしません。

何らかの意思表示をし、それが他者に受け入れられないのが怖いからです。

 

 

また、自己主張ができないでいるのは、そもそも自分の判断、決定に自信が

ないといった理由もあります。

 

 

先に述べたように、自分の内部に判断基準を持ちあわせていないために、主張

する内容が適切であるのかの判断にも迷い、また、相手から拒否された場合に、

自分を支えきれないのです。

 

 

彼らは、独自な存在である“”としての自分に確信をもてないので、周囲との

関係性によりすがろうとします

そうすると、常に他者の目(評価)に過剰になり、

嫌われていないだろうか

変に思われていないだろうか

笑われていないだろうか

というように、絶えず怯え、周囲とは異なる自分なりの意見も出さなくなります。

好まぬ要求がきても、「NO」も言えないのです。

 

 

最近の若者たちは、「ムカつく」という言葉をよく使いますが、教育学者の

斎藤孝氏は、「ムカつくは、基本的にその当人や事物に怒りを向けられ

なかった時、その後に使う言葉」だと述べています。

 

 

つまり、相手に対して、適正な意思表示をできないでいるのです。

「伝えて反感かうくらいなら、言わないでいよう」という具合です。

傷つけたくもないし、傷つきたくもないからです。

 

 

私がかねて彼らに接していても感じるのは、意見の食い違いが、即、争い、

傷つけあいになると思い込んでいるふしがあります。

こういった思い込みの背景には、幼い頃から家庭内で、両親間の口争いを頻繁に

見せつけられていたといったことも少なくありません。

 

 

こうなると、到底集団生活は困難なものとなります。

それまでの交友関係の範囲でしか人と関われなくなり、就職などを機に、新たな

人間関係を構築していかなければならない場面で、立ち止まってしまうのです。

やがて、既存の友人との交流さえも避けるようになり、家族という血縁関係の中

だけでしか、自分の存在を確認できなくなり、ひきこもったりもするのです。

 

 

先ほどの「ムカつく」とあわせ「キモイ」といった言葉もよく聞かれますが、これらは、

いずれも喜怒哀楽といった感情的なものというより、快、不快の感覚的な表現

です。

あくまでも自分自身の内側から発する個人的な感覚です。

 

 

今の若者たちには、他者と自分との比較の中で、違いを認識し、独自性を自覚

していく視点が不足しているように感じます。

違いそのものを否定的に見ている傾向もあります。

「一緒でないといけない」といったように。

 

 

このあたりに関しては、親や大人たちがそうした認識を植えつけているようでも

あります。

教育の現場でも、個性の尊重と言いながら、実際やっていることは、横並び、

同列化です。

 

 

ご紹介してきている人間主義心理学のマズローは、自己実現している人は、

躊躇することなく孤高を保つことができると述べています。

他人が自己と見解の一致が見られるか否かを問わず、自身が能動的で責任ある

自己決断の主体であるがゆえに、相手の人格を尊重でき、他人があえて自分の

考えに同調したり賛成したりすることを求めないし、同様に自分が不本意に他人

に同調することもしない

 

 

このようになるためには、持続性や安定性に欠けた感覚的なものをよりどころと

するのではなく、社会的な関わりあいの中での客観性をもった自己認識が必要

です。

 

 

一貫性をもったアイデンティティが未構築であるACの人たちは、強迫的に群れ

ようとするあまり、ちよっとした否定、反発にも過敏になり、自分が疎外されたと

思い込み、立ちすくみ、閉じこもってしまうのです。

 

 

こうした背景にあるものが、アタッチメント・トラウマ(愛着欲求の欠乏)であり、

承認欲求の渇望は、人格の統合性を妨げ、集団の中での立ちいち、居場所を

得られなくしてしまうのです

ですから、ACの人たちがあたかも人との関わりを避けているように見えるのは、

なにも孤独を好んでいるのではなく、孤独を過度に恐れた結果、孤立してしまった

というわけです。

 

 

 

 

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