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HOME > 解決支援者の現場日記 > アーカイブ > 家庭問題: 2022年3月

解決支援者の現場日記 家庭問題: 2022年3月

ひきこもり・不登校~解決できると信じていますか?③


ひきこもり対策は、なぜ「親が動くのが常識・鉄則」なのか?

それは、ひきこもり現象の発生の原因、長期化の誘因に深く関わっているからです。




ここで注意しておきたいことがありますが、犯人探しや善悪論ではありません。

よく「誰が悪い」だの「子育てが悪い」だのと、「いいだの悪いだの」と言いたがる人たちがいます。

あなたはいつも正しさを求めているのですか?

それこそ認知の歪みです。

自分にとって何が正しかったかなんて、臨終間際でないと分かりません。

世の中には、成功の顔をした不幸や、失敗の顔をした幸せもあるんです。

その時だけの状態で、何が良かったかなんて分かりません。

後になってみてこそ分かるんです。




不登校やひきこもりも、それがきっかけで家族再生がなり、より絆が深まった家族を私は沢山

見てきました。

そうしていくんです。

「うちの子大丈夫でしょうか?」と尋ねられます。

大丈夫にしていくんです!

じっとしていてもそうはなりません。

だから動くんです。




不登校、ひきこもりは、必ずきっかけがあります。

そのきっかけになった出来事に対して、対処できなかったストレス耐性欲求不満耐性脆弱性

あります。

「弱すぎる」ではなく、なぜ脆弱になっていたのかその訳が重要なのです。

そこに親が深く関わっているということです。

だからこそ、そこを乗り越えるためにも親の力が必要なのです。




「ダメ」だの「悪い」だのではなく、「責任」の問題です。

自分の身に起こることで、自身が関与していないことなどあり得ません。

人生の主人公は自分であり、主導者は自分です。

ですから、「自分の人生に責任をもち主体的に生きる」これが基本です。

「責任転嫁」「自己正当化」「グチ」

これを繰り返していれば、必ず不幸になります。

私たち親は、子どもの人格形成に多大な影響を与える以上、誰に言われるまでもなく、自ら責任を

もつことは当たり前のことです。




川下の状態を見ているだけでは、現状の解決は成し得ません。

川上に遡って源泉を振り返ることです。








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ひきこもり・不登校~解決できると信じていますか?②


「本人が動けないから」ということは、動ける親が動かざるを得ないですよね。

それが結果、解決を早めることにつながるのです。




これまで長期化が進んできた主な原因は、ひきこもり者本人を問題視して、動けない状態の者を

強引に動かそうとしてきたことです。

もっと正確に言うと、最初はなんとか動かそうと試みたものの、背を向けるだけでなかなか動かず、

中には暴言を吐いたり、破壊行為を行ったりする場合もあり、それ以来下手に刺激しないようにと、

見守っている内に数年(10年以上も)を経過してしまっていたという具合です。

相談窓口へ出向き、「お子さんを信じて見守りましょう」と助言され、10年以上長期化したケース

も決して少なくありません。

また、病院を進めるも「病気のせいにするなっ!」と反発され、その気になってくれるのを

ひたすら待ち望み長期化したケースも、これまた少なくありません。




ひきこもりは、動けないから「ひきこもり」なのです。

その前提を無視し、強引に動かそうとしたり、逆に傍観(本人任せ)していても、かえって長期化

させるのは当たり前の話です。

ひきこもり対策は、親が動くのが常識、鉄則です。

だからこそ、本人が動けなければいやでも親が動かざるを得ないから、それが結果的にいいんです。

変な言い方ですが、中途半端に外出できるひきこもりは、親が「その内働くだろう」と油断します

ので、かえって長引いたりします。

暴力まで出ていたところの方が、かえって解決が早かったという印象も経験からあります。

親がより必死になるからでしょうか。




さて、ひきこもり対策は、親が動くのが常識、鉄則

この意味は、本人が動けないんだから、動ける親が動くしか仕方ないだろうということだけでは

もちろんありませんよ。

(続く)








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ひきこもり・不登校~本気で解決したければ②


前回、親が起こしている現象と述べました。

これはどういうことか説明します。

「ひきこもりは、本人が勝手にひきこもっているから、本人がその気にならなければどうにも

ならないこと」

こう捉えたらどうなるでしょう?

待ちますね。

その気になって動き出すのをひたすら待ちます。

もしくは、「いい加減にしなさい!」と、お説教のひとつもしたくなるでしょう。

でも、かえって意固地にさせたり、反発もされかねません。

ですから、多くは待っています。




待つということは、本人の意志に任せるということです。

「任せる」は「頼る」です。

ひきこもるのには訳(原因)が必ずあります。

それは痛みを伴っています。

痛みが強ければ強いほど、ひきこもり期間も長くなるでしょう。

現実を受け入れられず、否認し、自分の世界に閉じこもっている現象です。

生きていくこと自体を他(家族)に依存している状態です。

依存症“否認の病”と称されていますが、まさにひきこもりも同じヤマイです。




人への依存は「人頼り」です。

自立を促す側の親が、依存してしか生きられない状態に陥っているわが子に、頼っている(依存

している)のが、「待つ」です。

「困った子だ」と嘆いている内、気づかない間にその「困った子」に頼り切っているということです。

そのことに早く気がついてください。

そこから解決が始まります。

(続く)








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ひきこもり・不登校~本気で解決したければ①


ひきこもり現象を早期解決しようと思えば、この現象は、親が起こしている現象と認識自覚する

ことです。

「えっ?なぜ?」と驚かれたことでしょう。

と同時に、

「何を言ってるの、悩んでいる親の気持ちも知らないで」と、お怒りになったかも知れませんね。




私は研究者や批評家ではありません。

解決するための支援者であり、実践家です。

ですから、“より早く解決するためには”でお伝えしています。

それから言うと、そう言い切れるのです。

(続く)








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ひきこもり・不登校~わが子を支えるためには


「どうしたら動き出せるでしょうか?」

この質問には、「どういう言葉をかけたら(説得したら)」

「何(どういう行動)をしたら」

という意味が入っています。




塾か何かのCMで、やる気のスイッチを押すと途端に勉強を始めだすといったようなものが

ありましたが、「やる気のスイッチはどこに付いているのでしょうか?」と尋ねに来ているような

感じですね。

背中のファスナーを開けたらそこにスイッチが隠されているなんてことであればいいのですが(笑)。

実際は、なかなか見つけにくいですね。

でもきっと、それは胸の奥に有ると思いますよ。

心の中だと思います。

ですから、場所が仮に分かったとしても、それをどうやって押せるかです。

もちろん、本人自身が押すように導いていくんです。

要は、リモコンよろしく外部からボタンひとつで動かせるようなことを期待しても無理な話です。


であれば、その導き方を親が習得しなければならないですよね。

でも多くの親御さんが、自身が解決のための手立てを身につけていくという発想があまりありません。

言葉をかけるにしても、行動を取っていくにしても、もちろん親がしてしいくわけですが、暮らしの

中のその場その場の状況で、はたらきかけをどうすればいいかを判断できないといけないわけですから、

それらを身に備えることをやっていかなければならないわけです。




そこをはしょって、「誰かやってください」となってしまっていることが多いですね。

その典型が、〈引き出し屋〉へ依頼するような対応ですね。

「どうやればいいか分からないから」と返ってきそうですが、だから継続して学習して身につけて

いくんです。

この「継続して学習していく」という姿勢が少ないのです。

当協会では、無料の支援策も用意されているのですが、それでも1回きりしか通われない親御さんも

少なくありません。

自分たちができること、自分たちがやるべきことを学習するからですかね?




学習する目的は、わが子の状態を理解するためです。

理解が深まれば何をしていけばいいのか自己判断ができるようになるわけですし、一番には、

わが子が抱えている痛みに寄り添うことができるということです。

これまでの自分が現状を招いていることを自覚できれば、改善のために、自分が学び成長しなければ

わが子を導けないことが分かるはずなのですが。








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実際は、なかなか見つけにくいですね。

でもきっと、それは胸の奥に有ると思いますよ。

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ひきこもり・不登校~目のつけどころ


「なかなか耳を傾けてくれない」「言うことを聞いてくれない」「気持ちを伝えてくれない」

という声が、よく聞かれます。

だから一向に前へ進まないと。

ここにも視点のズレが現れています。




どう言うことかと申しますと、すべて「わが子が」ですね。

わが子だけを変化させようとしていませんか?

ゆで卵を作るとき、直火で温めますか? お湯の中に入れて温めていきますよね?

つまり取り巻く環境を変えることで、本人の変化を導くということです。

「北風と太陽」です。

コートを脱がせるためには、突風で吹き飛ばすのではなく、お日さまで暖めて、自らコートを

脱がせるということです。




ひきこもり(不登校)の原因は、一つきりではありません。

ですから、解決のためにやるべきことは、何もわが子に何かをすることだけではないのです。

ひきこもり(不登校)は、習慣の病です。

ですから、わが家の生活を見渡して、悪習慣(他の問題)を改善していくことが、わが子に変化を

与えます。

なぜなら、その悪習慣がわが子のひきこもりに大きく関係しているからです。




習慣の改善のコツは、その習慣をする時間が無くなるように、新たな良い習慣の時間を増やして

いくことです。

そして、その良い習慣で環境をどう改善していくのがよいかというと、ポイントは、

安全安定していて安心できる環境です。








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