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アダルトチルドレンからの回復
~私は私でありたい
アダルトチルドレン

アダルトチルドレン~12ステップ【自己との和解】②


前回述べた和解とは、「関係の修復、再構築、本来的自己に戻す」ことです。
 
自分や他者、事態を受け入れます。
 



あることをしたからといって自分を非難するのではなく、そのことを通じて自分が

何を学んだかを考えるべきなのです。
 
見直し、聞き直し、宣り直し心の脱皮をはかります。
 
自分を罰せず、やり直すことを自分に許すのです。
 
二度と誤りを繰り返さないよう成長することを決心するのです。
 
自分をゆるし、和解することで、自分の中の敵が味方に変わるのです。
 



自分を許すとは、親からの身勝手な期待に背いていい「子どもの自己」に許可をする

ことです。
 
「子どもの自己」は、当時幼いがゆえに、自分の親が弱さや限界を持っているのを理解する

ことができず、親の未熟な人間性が分からずに、自分を偽り、親の期待に懸命に応えようと

したことで本来の自分を見失ったことを自覚するのがこの第7ステップです。






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アダルトチルドレン~12ステップ【自己との和解】①


第7ステップは、『偽りの自己の仮面の下に隠れていた、「本来の自己」の存在を

実感できるようになり、この“もうひとりの自分”と和解しようと思うようになった』
 



ここでは、仮面(ペルソナ)という概念が出てきます。
 
ペルソナは本来、社会に適応していくうえで必要な弾力性に富んだ道具なのです。

多彩で柔軟なペルソナをもつ人ほど、社会のその場の要求に応じてペルソナを自在に

取り替えることができます。




しかし一方で、ありのままでいれば、求められることがなく、愛を失ってしまいかねないと

感じたとき、傷つくことから自分を守るために、歪められた仮面(ペルソナ)をつけます。

親(他人)の望みを自らの望みとして取り込んで、本来の自分ではない振る舞いを

してしまうのです。
 



しかし、偽りの自己の仮面は、今では自分を助けるよりも、害するようになって

しまっています。
 
ですから、本来の自己に立ち戻るために、そのもうひとりの自分との葛藤を昇華し

和解する
必要があるのです。
 
(続く)






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アダルトチルドレン~12ステップ【生き方の点検】


第5ステップとして、

「ありのままの自分を発見するために今までの生き方を点検し、両親との関係から

始まる人間関係についての点検表を作った」を挙げています。

これはAAの第4ステップの自分自身の棚卸に該当します。
 



自立していくための第一歩は、両親からどう育てられてきたかを知ることです。

両親との関わりを通して自分が何者であるかを認識し、それに相応しい生き方を

無意識に選択して生きてきています。

はたして本当に自分らしい生き方だったのか、疑いの目をもって見直してみましょう。




周囲とどのような人間関係を結んできたのか。

そこに生き辛さを感じていたとするならば、それがどこからきていたのかをひとつひとつ

点検していきます。




親からの承認や賛同を必要としなくなってこそ、自立です。

親からの呪縛から自分を解放し、自分が自分の親となって育て直しをしていきましょう。

これからの「育自」のための準備のステップです。





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アダルトチルドレン~12ステップ【生き方の軌道修正】


【自分なりに理解した神】①でAAの第3ステップをあげましたが、ひきこもり用の

第4ステップとしてこうアレンジしています。
 
「今までの生き方を支えてきた誤った信念への信仰をやめ、必要だからこそこの身に

予定通り起こっていることだと、あるがままに現状を受け入れようと決心した」
 



「自分は信仰なんかもっていない」と言っても、誰しもが無意識に信仰しているものがあります。

なんだと思いますか?
 
どこの家にも「家族神話」というものがあります。

家族の中で信じられ支持されている家族の精神的機制です。

家族特有のいわば「わが家の常識、社会の非常識」といったものです。

この神話への信仰です。

これがまた根強くて、根深い。
 
先ず、この信仰から見直す必要があります。

今まで疑うこともなく、親から言われたままを真っ正直に信じ込んでいませんでしたか?

親から信じ込まされていた価値観や信条を批判的に見直してみてください。
 
わざわざ生き辛さを招いているような信念をそのままかかえておく必要はありません。
 



自身の身に起こることは、予定通りに起こっていることです。

なぜなら、それが起こるような、そうなるような原因を自身がこれまでに知らず知らず

作っているからです。

原因のない結果はありません。

いわば種をまいているのです。

自分がそれに気づいていないからと、不満をもらしていても仕方ありません。

あるがままに現状を受け入れ、自分がまいた種は自分で責任もって刈り取っていくしかありません。

【できないことを認める】①で述べた「天は事実をもって示す」です。
 



今現在の自身の在りようは、必ず何かの準備になっていて、未来に何かを用意してしまいます。

だから常に「今」に集中して、創りあげたい未来のための原因づくり(種まき)をすることが大切なのです。
 





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アダルトチルドレン~12ステップ【理解のステップ】


第一ステップの「見解から離れられない」理由の説明として、ひとつステップを加えています。
 
「見解への拘りは、変化を拒むところからはじまり、自分の判断力を信じ過ぎていた

ことで迷いを深めたことを理解した」
 



変化するということは、未知な領域でもあるわけです。
 
つまり、どうなるか分からない。事態がより悪く変わるかも知れない。
 
そう考えると、不安なので現状に留まることを選択する。
 
これまで、見てきた風景のまま、手慣れたことだけ、体験したことだけ、今認識できる範囲だけ

に限定し留まるのです。
 



これまでの自分の判断の結果を冷静に振り返ることもなく、たとえ望まぬ結果でしかなかった

判断でさえ、その誤りに気づかず自身の判断力を信じ過ぎていたことが、自分をさらに混迷に

向かわせたのです。
 
まさに「井の中の蛙大海を知らず」です。







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アダルトチルドレン~12ステップ【すべてはギフト】


第二ステップは、【自分を超えた大きな力】①②で述べましたが、私はこれを
 
「生かされていることへの感謝、すべてが与えられたギフト(恵み)と感謝できる心が、
 
私たちを健康な心に戻してくれると信じるようになった」としています。
 



第一ステップと合わせ、とにかく慢心を抑え謙虚になることです。
 
謙虚になれば、自らを振り返り反省しますし、与えられていることに気づき感謝もできます。
 
反省し、感謝できれば、必ず新たな行動を起こし、それが自己成長へつながります。
 



健康な心とは、フロイトの言うところの「人を愛することと、働くこと」です。
 
「はたらく」というのは、傍(周囲)を楽にする。つまり役立つということです。

他者の役に立ててこそ一人前です。

人を信頼し愛することができれば、その人のために、何かしてあげたい(役立ちたい)と

思いますし、喜ぶものを買ってあげたいと思えば、自然働きます。
 



すべてを味わい喜べる心を養い育てていくことで、見に起こることすべてを受け入れられる

ようになるのです。
 
 
 
 


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アダルトチルドレン~12ステップ【できないことを認める】②


自己の見解に囚われてしまっていることが、あたかもハムスターが回し車でその場を

走り続けるように、堂々巡りとなって、自分の手に負えない状態にしてしまっています。
 



「囚われ」という字がよく表していますが、かこい(口)の中に人と書きますね。

部屋の中にいる人で、まさに「ひきこもり」です。

快適な部屋、環境ならまだ良いのですが、そこは自由の効かない牢獄みたいなものです。

自らの見解によって縛られてしまった自己牢獄の囚人です。
 
自身に起こることは、結局は自分が原因を作ってしまっていることです。
 



これらのことを謙虚に認めることができれば、自らがまたそこから解放させることも

できることに気づけるでしょう。
 
被害者意識から、責任転嫁自己正当化をし続けていれば、牢獄の番人から鍵を

受け取ることはできないのです。






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アダルトチルドレン~12ステップ【できないことを認める】①


ひきこもり用にアレンジした12ステップのそれぞれを説明してみましょう。

嗜癖問題の第一人者である家族機能研究所の斎藤学先生の10ステップを

参考にさせて頂きました(『「自分のために生きていける」ということ』大和書房)。
 



AAの12ステップでは、第一ステップで、

「私たちはアルコールに対して無力であり、思い通りに生きていけなくなっていたことを

認めた」とあります。
 
これは事実を前にして、そのことへの無力さ謙虚に認めるということです。




新たな状況を展開していく際に必要なことのひとつは、潔さです。

頑なにこれまでの自分の考えだけに固執していれば、人の話(助言)も聞かなくなります。

独りよがり思いあがり、うぬぼれ「慢心」です。

「慢心」は、油断を招き、必ずミスや事故を生じます。

謙虚さに対しては、第6、7ステップの解説【他力としての神】②でも述べました。




それだけ自分の考えに自信があるのなら、なぜ現状の苦悩を招いたのでしょうか?

「天は事実をもって示す」

事実に対して謙虚になる姿勢が大切です。
 
 
 
 
そこで、

「私たちは自分自身の見解から離れられず、この囚われのために日々の生活がままならなく

なっていることを認めた」
 
これを第一ステップとしてあげました。






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アダルトチルドレン~12ステップ【固定観念を捨てて】


さて、12ステップ【自分を超えた大きな力】①から、12ステップが非常に有効なプログラム

であるにも関わらず「神」「霊的」といったワードに過敏に反応し、せっかくの回復の手立て

を逃してしまうことを伝えてきました。



 
ビッグブックにもこうあります。
 
「あなたはまず、霊的という言葉について前から持っている考えを捨てて欲しい。
それは霊的という
ことが自分にとってどんな意味を持っているかを正直に自分に
問いかける邪魔になるからだ。
霊的に成長し、自分なりに理解できる神と意識的にかかわるための出発に必要なのは
それだけだった」




これは非常に重要なことです。

固定観念先入観といったものは、客観性を失い認知を歪めます。
 
「霊性」「霊的」といった概念は、心身医療パリアティブ・ケア(緩和的医療)

アディクション(嗜癖)の領域ではあたりまえの概念であり、WHO(世界保健機関)でも

「パリアティブ・ケアは、すべての人間の全体的な権利にかかわるためパリアティブ・ケア

の実施にあたっては人間として生きることが持つ
霊的(Spiritual)側面を認識し、

重視すべきである」
と述べています。
 



20年ほど前、あるひきこもり家族会の代表の方(母親)が相談にみえられた時、私が

「ひきこもりは、霊性にかかわる問題です」とお話しした途端、そそくさと帰って

いかれたことがありました。
 
後に耳に入ったのは、この方は霊性という言葉から宗教と勘違いをしておられたようです。

この方は今もなおその家族会に通っておられます。
 
 
 
ビッグブックにはまた

「あらゆる情報をはばむ障壁であり、あらゆる論争の反証となり、そして人間を永遠に無知
とどめておく力をもった原理がある。それは、調べもしないで頭から軽蔑することである」

とあります。
 



現代はインターネットといった便利な情報ツールがありますので、調べることは簡単にできます。
 
昔のように海を渡って命がけで調べに行かなくとも知ることができるようになってきています。
 
なのにそういった手間も惜しみ、独りよがりの思い込みだけで切り捨ててしまうことは大きな

損失を被ります。
 
この12ステップの「神」という概念に対しての態度もそうです。
 
先ずは、素直にひとつひとつのステップを体感してみてはいかがでしょうか。







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アダルトチルドレン~12ステップ【祈りの実践】②


自己への執着我から離れるメンタリティの訓練としての祈りを説明してみましょう。




我(エゴ)から離れるためには「わがものに(は)非ず」という自覚が最も大切です。

そのためにも、自己を超えた存在への畏敬の念が必要です。

つまりは、すべては与えられた恵みであるという自覚です。

「自分の体はどうしようが勝手」

「自分の力で生きている」

「好きなように生きて何が悪い」

と、自分のこと(もの)だから自由にしていいだろうと思っていませんか?




(たましひ=)は「賜りし霊(ひ)」という意味ですが、命も賜った(与えられた)ものです。

我欲から離れるために昔から勧められていることが「施」です。惜しむ心を放す

「施」は、思いやりがなければできません。

私心なき思いやりの最も洗練されたものが「祈り」です。

誰かのために祈る行為は、見返りを期待しない純粋な無償の愛の実践です。




「祈り」は、畏れ敬い感謝が土台にあります。

つまり祈る対象があるのです。

その対象を日本人は「お天道さま」「お陰さま」と表現していました。

【神との正対】③でも説明しました。

お陰さまの恵みに感謝し、私心を捨て、自分を尽くす(主体性の発揮)。それが「施」です。




【自分なりに理解した神】①【自分なりに理解した神】③で述べましたが、鎌倉時代の歌人

西行法師が「何事のおわしますをば知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」という有名な歌を

詠んでいます。

思いどおりにならない苦悩を通して自身の無力さを覚り、慢心を戒めるために、命を生かして

くださっている存在に、感謝の心を捧げ、ぬかづき、ゆだねる(信じ任せきる)。

めぐりあわせ(縁)など自力の及ばぬことを信じ任せきれることでこそ、私心を捨て(捨心)、

自分に出来ることに専念できてくるのです。




これからは、ただ自分の望みを“願う”のではなく、祈っていきましょう。

願いは往々にして我欲から出ているものです。

対象がない分、どこまでも自分から離れません。

対象を意識しひたすら(ひたむきに)祈り、自分を尽くし改善行動に努めていくのです。




とは、自分自身あるいは他者の精神的成長を培うために、自己を広げようとする意志

と言われます。

意志とは、行為に移されるだけの強さをもった欲求です。

ですから、愛は意志の行為です。

第3ステップの「神の配慮」もまたその愛でしょう。




「陰徳積んで陽報あり」という言葉もあります。

相手のうかがい知れないところで、陰ながら支えることでこそ、表の努力とあいまって

陽かな結果が顕れてくるのです。

「祈り」は前回述べたように、祈られる本人が認識していなくてもしっかり届くのです

から、愛をもって祈りましょう。






 

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