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解決支援者の現場日記

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人生の苦悩の意味


私たちがあるできごとや葛藤を「問題」と呼ぶのは、それらが苦痛をもたら

すからです。

問題に直面しそれを解決する過程が苦しいからこそ、人生は困難だと感じる

のです。




しかし実は、問題に直面し解決するその全過程にこそ人生の意味があるの

です。問題が私たちの勇気英知を目覚ましてくれる機会を与えてくれま

す。「ピンチはチャンス」「困難は工夫」です。




精神的成長を促したいならば、建設的に問題の苦悩を経験するテクニック

身につけていくことです。

「問題と、そこからくる苦悩を回避する傾向こそ、あらゆる精神疾患の一次

的な基盤である」
と言われます。

ユング(分析心理学)は「神経症とは常に、当然引き受けるべき苦しみの

代用物
なのである」
と述べています。

しかし代用物そのものが、究極的には、当然引き受けるべき苦痛よりも

苦しいものになっていくのです。




引きこもりもまさに、当初、苦痛から逃れるためのひとつの手立て(代用物)

として始めたことが、新たな苦悩を招いてしまっています。

長期化することで、当初の苦痛よりもより強い苦しみを招いてしまっている

のです。




ですから、精神の健康をかち取る手段を教え込んでいくことが重要なのです。

そのために、苦悩の必然性およびその価値、そして問題に直面し、それに

ともなう苦痛を経験する必要性を教えていかなければなりません。

このことは、親もまたまったく共通の課題です。

わが子の引きこもり、不登校の苦悩から、自身にとっての必然的な意味

見出し、ピンチを家族再生のチャンスに変えていく機会にしていくのです。





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昨日と何かが違っていますか?


「わが子のひきこもりを何とかしたい」と切望していても、なかなか現状

に変化が見られない。

なぜでしょう?




それは、「このままにはしておけない」と声高に変えていくことを叫んで

いても、行動が現状維持だからです。




現状を改善するために昨日と違う行動を何をしたかを振り返ってみてください。

何年も家庭の風景が変わっていないのではないですか?

行動に現れてこその結果です。




親御さんの行動に変化がなければ、ドアの向こうのわが子に何の変化も

起こりません。

いや実際には、変化に気づけないということで、ドアが開いた時、玉手箱

よろしく年齢が変わっていたことに気づかされ愕然とします。




「どうしていいのかが分からない」という声もよく聞きます。

尋ね歩いてください。足を使って探してください。

労を惜しまないということです。

惜しむ心は、執着です。

その現状への執着が、変化を妨げ、わが子のやる気に依存する姿勢を招きます。

手をこまねいていても、事態は何も変わりません。





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引きこもりって、支援が本当に必要なの?


「引きこもり家庭が皆、支援を必要としているわけではない」と私が

話しますと、怪訝そうな表情で「そんなことはないでしょう」と仰る方も

おられます。




また、行政主催の支援実務者会議で、「家族自体が公にしないように相談

にも出向かれないのは支援が難しい」という意見に対し、私が「そういう

家庭に時間をかける必要はないのではないですか?」と申しますと、

苦笑いが返ってきます。

なんと冷たい非情な支援者と思われたのでしょうか(笑)。




私は支援者として、出来ない(不可能な)ことは、責任もって「出来ない」と

いうことを伝えているだけなのです。




皆が支援を必要としているわけではないという意味は、困っていない家庭は

もちろんないでしょうが、解決のための手を打つ優先順位がかなり後に

なっている
ということです。

「機能不全家族」とよく言われますが、それより「多問題家族」という表現

の方が現状をよくとらえています。

ですから、引きこもり以外の問題も複数抱えていて、それらの解決の内、

わが子の引きこもり問題は、順位が大分後と捉えられているのです。

「真っ先に」という意識が無い家庭も少なくないということを言っている

のです。




引きこもり問題は、児童虐待と違い、通報という処置ができません。

当事者が児童ではないので、他人さまの家庭に口をはさむことはできない

のです。

あくまでも、当事者家族が手を上げて頂かないと、周囲は手も足も出せません。

路上でタクシーをひろうのであれば、手を高く上げなければ停まりませんし、

タクシー乗り場まで出向いてきてもらわないと、予約もしないで自宅まで

迎えには来ません。

それと同じです。




有名な言葉がありますね。

「求めよ、さらば与えられん。
 尋ねよ、さらば見出さん。
 叩けよ、さらば開かれん」
(マタイ福音書)

この言葉通りです。




いたずらに長期化している家庭は、現状不備への妥協が、そのまま習い性と

なってマヒしている
のが特徴です。

ですから、求めることも尋ねることも、扉を叩くことも忘れてしまっている

のです。




長期化した理由を「どうやっていいのかが分からなくて」というのも多い

ですが、ではその解決方法助言したらすぐに実行できるかと言ったら、

そうでもありません。

「知らないから」ではなく、知っていてもやらないという状況もよく見受け

られるのです。




「助かりたい」という本気の意思表示がなければ、それに必要な知識も場も、

機会も助力も得られません。

そういった家庭にこそ、時間もエネルギーもかけるべきだと思うのです。

脱出のための扉を開くことに気づいてもらうために、微力ながらこんな活動

も続けています。
〈福岡引きこもり行脚〉あなたの町に解決法を伝えに行きます!
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「8050(7040)問題」の危うさ


事態の解決を焦る前に、現状のこれ以上の悪化を防ぐことが先決です。

〈8050(7040)問題〉が叫ばれ、「親が死んだらどうしよう?」なる

名称の団体もあるようです。




50才の引きこもりを80才の親が支えるといった問題ですが、長期化を

止められず、追いつめられた家庭をどう救済できるかといった風潮に

なってしまっていますが、まったく勘違いをしてしまっていることが

あります。




長期化は、不可抗力ではないということです。

防ぎようのない、どうすることもできないことではないのです。




先ず、親御さんが認識しておかなければならないことは、長期化がより

進めば、当の本人の中では、引きこもるという自分の生き方を親は容認

してくれているとなっているということです。

そう取られてもいたし方ありません。なぜなら、引きこもりを止める

適切な取り組みをほとんどしていないからです。

「いい加減働け!」「出て行け!」は、もちろん適切なはたらきかけ

ではありません。

事態の悪化です。




背を向け、沈黙(無視)を続けるわが子に「なすすべも無く」と放置して

しまっていれば、あきらめて容認してくれていると取られても文句も

言えません




私がいつも例えるのは、引きこもり現象は、体重が200㎏近くにもなり、

ベッドから降りることもままならず、働くことなど到底出来なくなって

しまっているニュースに出てくるような人のようなものです。

「お医者さま、助けてください」「働けないので生活を援助してください」

と言っていますが、体重はいきなり200㎏にはなりません。

そこまでになる間、その増加にもちろん本人も家族も気づけています。

にもかかわらず、さらに食事を必要以上に摂取することを続けているの

です。

つまり、事態を放置してしまったということです。




〈8050問題〉は、大変気の毒な最優先で救済しなければという問題では

ないのです。

そこまでになる前に、充分、防げる問題なのです

いよいよどうにもならなくなってからのどうしようを考えるより先に、

今も日に日に進行している目の前の引きこもりにクサビを打つことに取り

組むべきです。


そのためには、自力で食事を調達し200㎏になったのではなく、毎日3食

たっぷりの食事を供していたのが自分たちだったということに親御さんが

早く気づくことです。






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思っている通りになっているだけ

もひとつおまけのジェームズ・アレンの言葉です。

「人々は、自分の思考を隠し通せるものだと思い込んでいる。しかし、

それはまず、習慣として速やかに具現化し、続いて環境として具現化する」





現状の改善のためのはたらきかけを始めても、「思うように動いてくれない

ですねぇ」と、ため息をもらす親御さんが多いものです。

そもそも他人(わが子)が、こちらの都合にあわせて動いてくれるはずも

ありません。




人生、自分の思うようにはならないことの方が多い(だから、悩む)のですが、

かねて思っているとおりにはなっているものです。

つまり、割合ですね。どれほど思っているか。本気かということです。

「良くなったらいいなあ」とは時々思っていても、それ以上に「でもどうせ

ムリだろうし」と思っている時間が長ければ、良くなるはずもありません。

本音が「ムリだ」だからです。




不登校でも引きこもりでも、ある程度の期間になってしまっていると、

「困ったなぁ」「何とかしたい」とは言葉に出しても、本気で何とかしよう

という状態になっていないことは、少なくありません。

「えっ?、そんなばかな」と思われるかも知れませんが、日常の生活を見て

いるとそれが分かります。

これまでの習慣が、ほとんど変わっていないのです。

〈わが子は学校に行かない〉〈いつも部屋にいる〉という日常が前提になった

生活が、毎日繰り返されています。





わが子の今の在りようは、両親の価値観の総和です。

価値観から、考え方が生まれ、行動を促し、その人の生きる環境(人間関係も)

を創ります。

考え方も行動も、継続されることで習慣となります。

習慣になれば、意識しないでもそうしてしまいます。




何ごとも、現状を変えるためには、現状を招いた習慣を変えなければ、何も

変わりません。


ですから、これまでの価値観、考え方、習慣のままでいれば、時々「学校へ

行かないかなぁ」「働きださないかなぁ」と、思ったところで、本音の自分

が思っている通りの現状になっている
ということです。

「どうせ言っても、動かないから」と。

恐るべし。





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家族にできること ②


再びのジェームズ・アレンの言葉から。

「人生の中には、偶然という要素はまったく存在しない。人は、どんな

ときにも、自分が学び成長を遂げるために最適の場所にいる」

「好ましい環境と好ましからざる環境が、そこに住む個人の成長に効験する。

人は、自分が育んだ環境という果実の収穫人として、苦悩と喜びの双方から

学ぶことができる」





物事を偶然で処理してしまうことは、思考を停止しているに等しいことです。

わが子の不登校や引きこもりが、単なる偶然でわが家に起こったのなら、

なんたる不運なことでしょう。

ついてなかっただけでしょうか?

なぜわが家だったのでしょう。わが子だったのでしょう。

なぜ自分の身に起こったのかを深く考えるべきです。

そうすれば、決して偶然などではないことに気がつけます。




好ましからざる環境も、自身の成長のための最適な環境だと言います。

しかもその環境は、自分が育てた環境であり、苦悩からも学びを得ること

ができるのだと。




わが子に起きる問題は、親としての学びの必要性があったからこそ、

必然的に起こっていると捉えてみましょう。

親としてのわが子との関わり方の中に、何か問題があったのです。

今、わが子にどう向き合っているかに、親としての真価が問われている

のです。

自分が蒔いた種(つくった環境)により、現状を招いたのですから、刈り

取っていくのも、また自分です。





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