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HOME > 解決支援者の現場日記 > アーカイブ > トラウマ

解決支援者の現場日記 トラウマ

ひきこもり(不登校)~社会へ適応できない訳


ひきこもり者たちは、過去の痛みに今を支配されている状態にあります。
 
過去の痛みとは、未解決の悲しみです。
 
 
で述べましたアタッチメント・トラウマをはじめとする未だ癒せないままにある深い傷です。
 



それらの影響は、自尊心自己信頼感を揺るがし、衝動の抑制忍耐力、人間関係を

結ぶにあたっての共感力思いやり自己表現力、などにマイナスとなって強く現れます。
 
ひきこもり者たちの社会、集団への不適応感は、ここに起因しているのです。
 
ですから、この過去の痛みをそのままにして「前を向いて頑張れ」と言っても、追いつめて

しまうだけになってしまうのです。
 
 




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ひきこもり(不登校)~自滅的な生き方


ひきこもり者たちの生き方の基礎は、変化へのためらいです。

変化することを拒ます。

なぜかと言うと、変化というのは未知の世界ですね。

つまり、どうなるのか分からない。

より良くなる可能性ももちろんありますが、より悪くなる可能性だってあるわけです。

でも彼らはどうしても、うまくいかずより悪くなることを考えてしまうのです。

もう二度と、失敗して傷つきたくないのです。

ですから、失敗しない方法として、何も新たに取り組まないという生き方を選んでいるのです。




昨日までと同じ過ごし方を今日も明日も繰り返します。

馴染みの行動であれば、安心できるのです。

自室の物も、位置を動かそうとしません。

位置が変われば、予期せぬことが起こるような気がしてしまうのです。

結果、ごみ箱のような部屋になってしまいます。
 



現実を見ることも避けるようになっていきます。

現実は変化しているからです。

「時よ止まれ」とばかりに現実を否認し、やがて思考停止状態になります。

考えれば、思い煩い憂鬱になるからです。




このような状態のわが子を「信じて見守る」といったような対応をしていれば

確実に長期化していくことは、お分かりでしょう。
 
周囲の声を聞かないというのも、自分に固執することで少しでも不安を減らしたい

のです。

他者を信頼することができません。

かといって、自分を信頼できているわけではなく、まだましという程度ですが。

自分に囚われるあまり、慢心になってしまい何事も素直に受け入れようと

しません。




また、その慢心から自己を徹底的に貶めます。

「俺なんか誰も認めてくれない。なんの価値もない人間だ」と、もう一人の自分が

根拠もなく断定して、暴言をあびせます。

自己卑下という慢心です。
 



ストレス耐性欲求不満耐性の脆弱さから、ちょっとした負荷に対しても過剰に

反応したりがあります。

ストレスを攻撃と受け止め、反撃に出るのです。

心や体にかかる負荷は、自身を脅かすものと感じ、すべて排斥しようとかかるのです。

ドアや窓を閉め、カーテンを開けないのは、外からの音や視線を遮るためです。

ですから、終始不機嫌です。

そうなると、家族もあまり関わりたくなくなります。

「信じて見守る」と言うよりは、ほっときはじめるのです。
 
このような自滅的な生き方がさらなる長期化を招いてしまうのです。






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ひきこもり(不登校)~苦悩の意味


ひきこもり(不登校)者たちの核にある苦悩とはなんでしょうか?

それは、自己存在の空虚感です。

自身の存在に意味を感じられないのです。

「いてはいけない」といった状況にまで至っているケースもあります。
 



こういった認識がどこから来たかというと、それはアタッチメント・トラウマといったもの

からです。

アタッチメントというのは、「愛着」のことです。

愛着とは、

乳幼児が特定の人と築く情緒的な関係
養育者と接することによって作られる
大人になった時、社会的な行動に深く関係する大切なもの
 
この愛着に関する傷(トラウマ)が、空虚感を招いているのです。

私はこれを〈乞い煩い〉と言っています。

ぬくもりを乞うている状態です。

愛情を貪るということで、ムサボリック・シンドロームとも表現しています。
 
この状態ですと、自己受容できず健全なアイデンティティが構築できません。

誤った自分らしさを覚え、それに相応しい誤った(生き辛い)行動をとってしまいます。
 



自分を周囲に認めてもらいたく、過剰に承認を求めたり、周囲の自分への評価に過敏に

なってしまいます。
 
ですが、自己認識は極めて否定的ですので、そうすると、周囲の目(評価)は矢のように

刺さり、人前に自分の身を晒すことができなくなるのです。






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ひきこもり(不登校)~その現象の意味


ひきこもり者は、耐えられない環境から「一時退散」と自室へ避難しました。

逃避が唯一の手立てとばかりに、そこに囚われていた状態です。




一人でいるときには、何かで気を紛らわせておかないと、空虚からの恐怖感で平常ではいられない

ので、ゲームやインターネットに心を占領させます。所謂中毒(依存)状態です。

時間や頻度を自身で管理できれば問題ないのですが、就寝、起床といった基本的生活習慣ですら

コントロールできないでいる状態ですから、強迫的にそれを繰り返しています。




また、「自分なんか誰からも受け入れてもらえない」のような強迫観念もあります。

そして解決を妨げている最大の要因は、怖れを認めず、支援が必要な状態にあることを認めない〈否認〉です。

独りよがりがこれまでを作ってきたことを覚り、無力であることを認め、降参することで、

解決の糸口が見えてくるのです。

家族(周囲)は、こうした背景を考慮し、はたらきかけをしていく必要があり、黙って見守っていても

長期化(重篤化)するだけ
ですし、ましてや、「学校はどうするの?」「いつから働くの?」と

親自身の困り感を投げかけても、追いつめられるだけです。






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ひきこもり(不登校)~発達障がいなの?


以前、次のような質問を受けたことがありました。
 
「わが子は、完全に診断の結果発達障がいで、親からみていても言う事が変だし、

トラウマケアなんて到底できないと思い、あきらめて長い間放っておきました。

発達障がいでも、親が勉強する必要はあるのでしょうか?」
 



私は、疾患や精神障がいなどの症状としてひきこもっている場合は、「ひきこもり問題」

としてではなく、適切な治療をしてくださいと促しています。
 
発達障がいの場合は、次のような経緯から状況によっては支援をお引き受けしております。




20年ほど前から、「発達障がい」というワードがよく聞かれるようになりました。

行政主催の実務者会議でも、登壇する精神科医の話が、それまではうつ病統合失調症と、

精神疾患のオンパレードだったのですが、ブームに乗って(笑)、発達障がいの話に

変わってきました。
 
ひきこもりの会議のはずが、ほとんど病気の話ばかりです。

もちろん、具体的な支援成功事例など一切聞かれません。
 



相談者の中からも、「発達障がいではないか?」「診断を受けた」という声がよく

聴かれるようになってきました。
 
私は不登校やひきこもりを病気とみることに、とても違和感を感じて支援活動を始めました

ので、あきれつつも、あまりにも世間で発達障がいなるものが騒がれるようになってきました

ので、無視するわけにもいかず勉強を始めてみました。

そこでとても驚いたことが二つあったのです。

(続く)






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ひきこもり(不登校)~事態に対してどう臨むか?④


不登校児やひきこもり者たちが抱えているものにトラウマがあります。

トラウマとは、心の傷(傷ついた自尊心)心の複雑骨折(生きる意味の喪失)です。
 



これらの傷は、安全や安心が守られていない環境、いわゆる「逆境」を生き抜いてきた

過程で負いました。
 
これにより、ストレス耐性の脆弱さ問題解決力の欠如人間関係失調を招き、

それが生き辛さとなっているのです。
 



ですから、「学校に行かない、働かないからけしからん!」とか「困ったもんだ」ではなく、
 
トラウマの視点から問題行動の意味を捉えなおす必要があるのです。
 
ところが、「トラウマのケアまでは、当事者にとってつらいし、忘れたいのではないでしょうか?」
 
という声も聞かれます。
 
さらには、「トラウマどうこうよりも、早く働いて(登校して)欲しいです」といった嘆きも聞かれます。
 
忘れられたら、苦労はありません。
 
忘れられないから心的外傷(トラウマ)なんです。
 
傷口がふさがっていない状態で、その傷の痛みを感じないでいれますか?
 
「辛いからさせない」で、どう現状を改善していくつもりですか?

登校させることも社会参加させることも当人たちにとっては、とても辛いことなのですよ。
 
何の負荷も与えたくないのなら、そのままにさせてあげる(一生のひきこもり)しかないのですよ。
 



ひきこもり者たちにとって、家庭が逆境になってしまった理由には、親自身の未解決のトラウマがあった

ことも認識しておかれてください。
 
7月のメルマガで述べております。

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ひきこもり(不登校)~事態に対してどう臨むか?③


前回、「問題」を見誤ると、事態がより深刻化してしまうと述べましたが、間違った問題の

正解を求めることに懸命になる
ことほど、無駄なことはありません。
 
ボタンの掛け違いは、その後の取り組みが総崩れとなってしまいます。
 



問題行動と思われる不登校やひきこもりは、本人にとっては、自己防衛策であり、

一種の治療法です。「治療的行動化」と申します。
 
学校や社会の中で過ごすことが、耐えられないほどの苦痛を生じさせるので、自室に留まる

ことで、自分を守り、その痛みを癒そうとしているわけです。
 
ですから、学校に行かないだけですぐに病院へ連れていきたがる親御さんもおられますが、

治療法を治療しにいくというのはおかしいですよね。
 
つまり、大切なことは、何が痛みを与えているのか。どんな痛みを感じているのかを知る

必要があります。



 
子供たちは、決して〈困った子〉ではありません。

〈困りごとを抱えている子〉です。
 
また、問題のある子問題児ではなく、〈問題のあった環境〉で、傷を受けた子たちです。
 
その〈問題のあった環境〉と言うのが、前回述べた安全や安心が守られていない環境であり、

「逆境」と呼ばれます。
 



自分をそこから守らなければならない、ひきこもり者たちが抱えている困りごとが何かを

読み取っていくことこそが適切な援助となるのです。
 





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ひきこもり(不登校)~事態に対してどう臨むか?②


家族の目、意識は、とかく働かないとか登校しないとか、閉じこもっているなどの

問題行動の方にいってしまいがちです。
 
ですが、重要なことは、わが家に一体全体何が起こってしまっているのかを把握することです。
 
つまり、そもそも何を問題として捉えるべきなのか

そこを見誤ると、より事態が深刻化してしまう危険もあります。

登校しないとか、働かないが問題ではないということです。
 



では何が問題なのか?

そうできなくなった原因こそが問題なのです。
 
どういう環境が背景にあって、目の前の事態が生じたかを考えていく必要があります。
 
環境を見直すにあたっては、わが子の発育・成長・発達において安心できる環境にあったかを

考えてみましょう。
 



安心できる環境とは、ひとつに安全であることです。

子どもにとって安全を欠く環境とは、体罰過度に行動を制約されるなどです。

干渉や子どもの世界(生活圏)への侵入ですね。




そしてひとつには、安定していること。
 
両親の傾向に、感情の起伏が激しいといったようなことがありますと、子どもの情緒も

不安定になります。
 
感情的に子どもを叱ったり、情緒面の揺れが激しいことは、大きなダメージを子どもに与えます。




また、父親に転職癖があるとか、両親の不和も決して落ち着いていられない環境です。
 
もちろん、祖父母など同居家族が他にいた場合は、両親と祖父母との関係性も影響を与えます。
 
特に父親は、この子を妊娠し子育てをしていく母親が安心して育児ができる環境をつくって

あげられていたかを振り返ってみましよう。






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ひきこもり(不登校)~有害な救済にならないために④


ひきこもりや不登校の問題を解決していく際には、対症療法ではなく、原因(根本)療法

行っていくという視点が重要です。
 



前回述べたように、「原因は知る必要がない」という対応では、自ずと対症療法にしか

なりません。

薬で熱や血圧を下げるのと同じで、病根がそのままであれば、その場しのぎにしかならず、

再び繰り返します。
 
過去に不登校を経験した者がひきこもりになったり、ひきこもりから一度社会に入った

ものの再びひきこもったり、40代以上のひきこもり者の中には、これまで長年社会人

として就労し、家庭をもっている方たちもいることを見ても、それが分かると思います。
 



では、どうしていけばいいのか?
 
本人は、現状から脱却し、より良くなっていくための新たな取り組み、変化を起こしていく

ことに対して、怯えがあります。

そこに向かうためには、勇気が必要です。

その勇気を引き出すためには、親、家族の「理解」「共感」「承認」により安心感

与えてあげることが必要なのです。
 



前回彼らが抱えている苦悩の中身について述べました。
 
自分は役立たずで誰からも求められない恥ずかしい存在であるという〈恥辱感〉

生きていく意味すら感じられない、虚しく、退屈である〈空虚感〉

どうすることもできない〈無力感〉
 



これらを先ず理解し、同じ目線で共感してあげることが大切です。

そして、ありのままに生きていていいんだと存在を承認してあげることです。
 



抱えている痛みに寄り添い、その苦悩を共に解消していくという目標を親子で

一致させ具体的な行動を示していくことが求められるのです。
 
そのことで、絶望希望に変えていくのです。
 





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毎週月曜日無料相談会】【毎週火曜日若者おしごと相談室

大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約  0120-870-996 )

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 NPO法人地球家族エコロジー協会
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
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ひきこもり(不登校)~有害な救済にならないために③


前回、「希望」とは、より良くなることを前提に臨んでいくこととお話ししました。

では、より良くなるとはどういう状態だと思いますか?

もちろん、働くことや学校に通いだすことではありません。
 
脱ひきこもりや脱不登校は、就労や登校では決してないのです。

そう捉えているから長期化していくのです。

そのことに早く気づいてください。
 



より良くなるというのは、抱えている苦悩が和らぎ、消えていくということです。

その苦悩とは、

できないことを知られるのが怖い恥辱感と、

周囲から自分がもぬけの殻だと悟られるのが怖い空虚感と、

何をしてもうまくいかないという無力感です。
 
つまり絶望感です。
 



希望をもって今を一生懸命生きていけないのは、将来を絶望視しているからです。

これからを生きていくことに意味を見出せないからです。
 



ひきこもり(不登校)を招いた原因を知ることが解決のための必要条件ではないと言っている

支援者もおられます。
 
行政の窓口で配布される当事者向けのパンフレットにも、「原因よりも現状を改善することが

大切」といった内容が掲載されていたりもします。
 
原因も分からずして、何をどう解決するつもりでいるのでしょうか?

不思議でなりません。
 



痛み、苦しみを伴う原因に寄り添うこともなく、ただ「けしからん!」と社会参加を勧めても、

崖っぷちで背中を押すようなものです。

足を踏ん張り背中を向け、さらに心を閉ざします。
 
絶望感をぬぐいさるためには、親、家族の苦悩への理解、共感が最も必要なのです。
 
 
 


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